※これぞ80s!のイメージなヘア/グラム/LAメタル系を紹介していきます。
アメリカのヘヴィ・メタル/ハード・ロック・バンド、キング・コブラ(KING KOBRA)が、1985年にリリースした1枚目のアルバム『Ready to Strike』の1曲目に収録。
”ヘア・メタル”というキーワードが、まさにピッタリくるバンドが、キング・コブラでした。ブロンドの盛り盛りヘアの4人と、一人だけ完全にその保護者(笑)のように浮いてるカーマイン・アピス先生、という構図のヴィジュアルが、出落ち感満載でユニークでしたね。
イロモノっぽい風貌とは裏腹に、その音楽性は芯の入った本格派のヘヴィ・メタルと、王道のアメリカン・ハード・ロックを聴かせてくれます。特に今回ピックアップした、アルバムのオープニングを飾る「Ready to Strike」は、彼らの代表曲であることはもちろん、LAメタルの数ある楽曲の中でも、出色の仕上がりです。
アメリカのバンドらしからぬ、むしろ様式美テイストすら感じる、劇的かつメロディックなイントロダクションに、ど肝を抜かされました。そして、疾走感のあるリフとカーマインによる手数の多いドラミングに乗せて、哀感とフックに溢れた美メロが躍動していきます。
ヴォーカルは、メロハーファンにはおなじみの、性転換以前のマーク・フリーですから、そのハイトーンヴォーカルの安定度は、他のヘアメタル系とは段違いです。ギタリストの片割れのミック・スウェダは、のちにブレット・ボーイズで活躍しますし、ある意味、スーパーバンド的な要素もあったのかもしれません。
80sのメタルムーブメントのなかで、ベテランのカーマインが仕掛けて、突然変異的に生まれたバンドですが、このファースト、そしてより産業ロック的な匂いも強まったセカンドと、決してイロモノではない優れたサウンドを、ストリーミングで改めて味わいたいと思います!
ぜひ、一度聴いてみてください!
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