※思わず一人モッシュしたくなる!スラッシュメタルを紹介していきます。
アメリカのスラッシュ・メタル・バンド、セイクレッド・ライク(SACRED REICH)が、1988年にリリースしたEP『Surf Nicaragua』の1曲目に収録。
いわゆるスラッシュ四天王に次ぐ世代の有力バンドとして、注目を浴びたひとつがセイクレッド・ライクでした。デビュー作では、かなりスピードにも拘った、スラッシュのお手本的なサウンドを聴かせてくれます。
彼らならではの個性を生み出し始めたのが、この『Surf Nicaragua』辺りからでしょう。スピード一辺倒で押すのではなく、ミッドテンポの楽曲の比率を高めていったのは、他のバンドに比べて早かったと思います。そして、EPでのニカラグアの内戦など、政治問題を歌詞のテーマとして、積極的に取り上げていったことも、その独自性を高める所以となりました。
今回ピックアップした「Surf Nicaragua」は、セイクレッド・ライクの人気曲のひとつで、そのテーマから、典型的なスラッシュ・メタルのテイストに加え、パンキッシュでストレートなノリを存分に堪能できます。面白いのが、中間部に挿入されるサーフロックの大御所、ベンチャーズの「Wipe Out」のギターメロディです。緊張感のある楽曲の中に、絶妙なフックを生み出していますね〜。
その実力に比して、日本で今ひとつ盛り上がりにかけるのは、全盛期に来日しなかったのが大きいのかもしれません。近年23年ぶりのアルバムをリリースし、再評価の機運が高まってきたチャンスにも、初来日は結局実現しませんでした。
さらに、2020年には創設メンバーでギターのジェイソン・レイニーが亡くなる悲劇が起こってしまいましたからね。。そんな状況ではありますが、今は、彼らが残した音源を味わっていきたいと思います。
ぜひ、一度聴いてみてください!
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