※80年代中心にハマりまくったジャパメタあれこれを紹介していきます!
日本のヘヴィ・メタル・バンド、 ザドキエル(ZADKIEL)が、1986年にリリースしたEP『Hell's Bomber』の3曲目(B面1曲目)に収録。
サブスクを検索していて、たまにこんな作品まで上がってるんだ〜と驚くことがありますけど、このザドキエルのレア音源もそんな一つです。そもそもは、2006年にオリジナルEPに2曲を加えた6曲入り企画CDアルバム『ZADKIEL』の再発が実現してくれたおかげで、その音源がストリーミングでも解禁されたわけですね〜。
インパクトのあるバンド名を持つザドキエルは、以前ご紹介したドゥームの諸田コウらによって結成されたバンドとして知られています。
ドゥームに先駆けて活動していたザドキエルは、日本のメタルシーンにおけるスラッシュ・メタルとしては、まさに黎明期を飾る伝説のバンドと言えるでしょう。『Hell's Bomber』は当時ピクチャーEP仕様で発売されましたが、ホラー映画さながらのおどろおどろしい雰囲気のヴィジュアルといい、日本のバンドとは思えぬ雰囲気を醸し出していました。
実際のサウンドの方は、まさにスラッシュの原点的な轟音を吐き出しており、ヴェノムやモーターヘッドの影響をいやが応にも感じます。おそらく黙って聴かせたら、その本格的なテイストは日本のメタルバンドとは思えないでしょうね。
録音状態などはお世辞にも良いとは言えないデモレベルなのも事実です。それでも86年という時代を考えると、これだけ本物志向で洋楽ライクなスラッシュの始祖的メタルバンドが、日本のシーンに登場していた事実には本当に驚かされますね。真に歴史的な価値のある音源と言えるでしょう。
今回ピックアップした「Hell's Bomber」は、EPのタイトルを冠した、全てをなぎ倒すように突き進む、激走激烈型のヘヴィ・メタル・チューンです!CDでは1曲目として収められていますが、ブリブリと歪みきってうごめく諸田のベースに加え、ドゥームほど複雑化せずにストレートな曲調を繰り出す分、初期衝動の凄みがまざまざと伝わってきますね!
日本にもこんなバンドが遥か昔にいたことを、ぜひ世界中のメタルマニアに知らしめたいものです!
ぜひ、一度聴いてみてください!