※80年代中心にハマりまくったジャパメタあれこれを紹介していきます!
日本のハード・ロック・ギタリスト、 松本孝弘が、1988年にリリースした、1枚目のソロ・アルバム『Thousand Wave』の7曲目に収録。
昨日は、B'zのストリーミング解禁についてコラムを書いてみました。
これに合わせて、松本孝弘、稲葉浩志のソロ作品も同時に、音楽ストリーミングサービスで配信が開始されました。ジャパメタ視点から改めて注目したいのが、当時メルダックからリリースされた松本のソロ作『Thousand Wave』です。個人的にも、特に注目して聴き込んだ作品でした。
松本孝弘のことは浜田麻里や早川めぐみのバックで弾いたり、作曲したりするギタリストという、比較的裏方のイメージを持っていました。次第にロッキンFなどの媒体でも紹介されるようになったものの、当時は風貌も地味で、今のようなギターヒーロー的な雰囲気は、正直全く感じませんでした。
それが、突如ソロアルバムリリース、となったので驚いた覚えがあります。ヤマハのシグネチャーギターモデル登場もこの時期ですし、TMネットワークとの仕事をこなしながら、B'z始動前夜に、ギタリストとして勝負を掛けたタイミングだったのでしょう。アルバムの内容の方も全編インストで豪華ゲストを迎え、80年代のジャパメタシーンで培った、ハード・ロック・ギタリストとしての総括といえる、レベルの高い作品に仕上がっています。
今回ピックアップした「Play It So Loud」は、国内屈指のプレイヤー達が競演して、火を噴くようなインタープレイが堪能できる、アップテンポのメタル・チューンです!松本によるメロディックで流麗極まりない、弾きまくりのギタープレイに加え、何と言っても聴きどころは、今は亡き樋口宗孝による”ラウドドラミング”が炸裂しているところでしょう!ひぐっつあんは、当初数曲のみのオファーだったのに、全曲叩けないなら引き受けない!と突っぱねたらしく、アルバム全編に渡り入魂のドラミングを披露しています。
さらには、キーボードにかの小室哲哉が参加し、ディープ・パープルのオマージュ的な、様式美色の強いソロを披露している点も聴き逃せません。ちなみにイントロとアウトロが、アルカトラスの某曲と全く同じなのはご愛嬌です(汗)。
10曲入りの作品ですが、今回のストリーミング化では、チックコリアの「SPAIN」の俊逸なカヴァーなど3曲が外されて、7曲のみ聴けます。少々残念なものの、ハード・ロック・ギタリストとしての松本孝弘の凄みを、存分に味わえるのは間違いないでしょう!
ぜひ、一度聴いてみてください!
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