シンデレラ(CINDERELLA)のギタリスト、ジェフ・ラバー(Jeff LaBar)が、2021年7月14日、58歳で亡くなりました。
ナッシュビルのマンションでジェフの最初の妻によって発見され、現時点で死因は明らかにされていません。ジェフの息子や父親など家族から、さらにはシンデレラのメンバーであるトム・キーファー、エリック・ブリッティンガム、フレッド・コウリーの三人からも、ジェフの死を悲しみ追悼するコメントが、すでに発表されています。
シンデレラは94年の4枚目のアルバム『Still Climbing』以来、結局、ジェフを含むラインナップで新しいスタジオ作をリリースすることは叶いませんでした。その間、ライヴ活動は散発的に行ってきたものの、近年ではトムがソロ活動に専念するなど、シンデレラが円滑に活動できなかった要因は、ジェフのアルコールによる問題があったようです。
表沙汰にならなかっただけで、80年代から90年代にかけて、ロックスターにありがちなアルコールやドラッグの問題を抱えていたことを、近年ジェフ自身が述懐していました。そうした問題がシンデレラの活動に支障をきたし、ジェフは近所に住んでいたメンバーとも疎遠になり、結果的に、まだ原因はわかりませんが、若くして命を失ったことは悲劇に思えてなりません。問題を克服するために、何らかの救いの方法がなかったのでしょうか。。
それにしても58歳とは若すぎますし、80sの華やかりしメタルブームの象徴の1つと言っていいシンデレラのメンバーの訃報だけに、あの時代のアーティストまでもが、とショックが大きいですね。
ジェフといえば、ギタープレイもさることながら、何と言ってもあの曲芸のようなギター回しでしょう!エリックと合わせてピタリと決める回し技は、当時多くのギターキッズが真似たものでした。加えて、ライヴステージでのギターを弾く姿が、ずば抜けてカッコよかったのも印象に残っています。くねくねと身体をしなやかに屈曲させながら、堂々と繰り出すアクションを真似たギターキッズも少なくなかったはずです。
また、ジェフは日系アメリカ人ということで、そのルックスはどこか日本的な雰囲気が漂っていて、とりわけ親しみを覚えたファンは多かったでしょう。
今日の追悼の1曲は、『Night Songs』に収録された名曲「Somebody Save Me」をピックアップしてみました。ストリーミングではライヴ仕立てのMVも観ることができますので、ジェフのクールなステージアクションと勇姿をたっぷり堪能しながら、ご冥福をお祈りしたい思います。
R.I.P. Jeff LaBar