※歌がなくても魅力的!HM/HRインストゥルメンタルの世界を紹介します。
イギリスのロック・ギタリスト、 ジェフ・ベック(Jeff Beck)が、1976年にリリースしたソロ名義としては3枚目のアルバム『Wired』の7曲目に収録。
先週から今週にかけては、ジェフ・ベックを追悼して、ストリーミングで聴ける楽曲をいくつかご紹介していきます。
昨日取り上げた『Blow by Blow』と並ぶジェフの代表作が、この『Wired』ですよね。同じジョージ・マーティンのプロデュースで翌年に続けざまに発売されたこともあり、姉妹作的な位置づけともいえますが、よりジャズ・フュージョン色を強める一方、ロック色もより感じさせるパワフルな音作りも実現しています。
脂の乗り切ったジェフのプレイといい、この2作はホント甲乙つけがたい出来で、敢えてどちらが好みかを問うても、真っ二つに意見が分かれそうです。個人的には音作りが進化した分、やや『Wired』に軍配があげたいところですが、よりパワフルさを感じる点で、同様なHM/HRファンの方々も多いでしょう。
今作ではヤン・ハマー(Key)、マックス・ミドルトン(Key)、ウィルブール・バスコブ(B)、ナダラ・マイケル・ウォルデン(Ds)他がジェフをサポートしています。やはりヤンとのコラボが中心で話題になりましたけど、あの無機質なシンセ音や一歩間違えると微妙なプレイに好き嫌いが分かれるかもしれませんね。
ヤンと2人で繰り広げられる名曲「Blue Wind」は勿論大好きなんですが、ヤンの叩くドラムがちょっと微妙で。。ジェフの火の出るようなプレイを聴くと、ナダラとウィルブールのリズム隊なら、完璧な名演になっていた気がします。
今回ピックアップした「Sophie」は、そんな最高のリズム隊に加えジェフと相性のいいマックスが参加した、緩急の付け方が見事なロック・インストゥルメンタル・チューンです!ナダラのペンによる楽曲ですが、スローな導入部からハードなアップテンポのートに移り、再びスロー&アップテンポを繰り返す展開が素晴らしいですね~。
押し引きをわきまえ、抜群のグルーヴ感を持った3人のインタープレイの中で、躍動するジェフのギターも一層輝いて聴こえます!プログメタル辺りが好きなメタルファンにもオススメしたいですね。それにしても、このジャケットの格好良さは永遠ですね。
ぜひ、一度聴いてみてください!