※これぞ80s!のイメージなヘア/グラム/LAメタル系を紹介していきます。
アメリカのハード・ロック・バンド、ウインガー(WINGER)が、1990年にリリースした2枚目のアルバム『In the Heart of the Young』の 5曲目に収録。
以前の回では駄盤括りで↓紹介してしまいましたけど、、、
今回はヘア・メタル系の曲紹介で、取り上げてみたいと思います!
デビュー作をいきなり全米21位に送り込んだウインガーは、メインストリームを行くキャッチーな楽曲と、名手ボー・ヒルらしい煌びやかな音作り、ヘア・メタルの王道的なバンドイメージが合間って、売れ線狙いの柔なバンドのレッテルを貼られてしまった感がありました。
その印象を決定づけたのが、キップ・ウインガーの芝居がかったパフォーマンスでしょう。イヤーマイクをつけ、バレエダンサーのようにくるくる回りながら歌い踊る姿は、当時MVで観て、サウンドの素晴らしさとは裏腹に、小っ恥ずかしい気持ちになったのも事実でしたね。。硬派なメタルとは対極の姿は、のちにメタリカの格好の餌食になってしまいました。
セカンドでも同じ路線を踏襲し、全米15位の大成功を収めるわけですが、ウインガーが一介の能天気なヘア・メタル勢ではないことを世に知らしめたのが、今回ピックアップした「Rainbow In the Rose」です!
もちろん、他のキャッチーな楽曲でも、彼らが並みの実力のバンドでないのはわかるんですが、この曲ではあえて温存してきた、アーティストとしての高い能力を全開にして、聴き手に挑んできます。
インテリジェンスでセンスの良いコードワーク、プログレッシヴとも言える展開、それでいてキャッチーさも忘れないメロディを内包し、静と動が激しく入れ替わりながら、まるで1つの短編ドラマのような楽曲を、5分半で描ききっています。
各メンバーの高いプレイアビリティがあってこそ、為し得た名演と言えるでしょう。とりわけ、随所に散りばめられたレブ・ビーチ(G)の流麗なタッピングと、ロッド・モーゲテン(Ds)の気持ちいいほどにビシビシ決まるクセの強いオカズの数々は必聴です!う〜ん、この路線でもアルバムを作って欲しかったなあ〜。
ぜひ、一度聴いてみてください!
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