早いもので、昨年2020年10月6日に、エドワード・ヴァン・ヘイレンが亡くなって1年の歳月が経過しました。
多くのファン同様に、筆者にとってもあまりに大きな存在のギタリスト、アーティストだっただけに、初めて経験する喪失感を味わいました。そして、この1年のHM/HRシーン、洋楽ロックシーンの反応を見ていると、エディがいかに大きな影響力を及ぼしていたのか、改めて実感させられた思いです。
追悼のコメントを発表したアーティストの裾野は、HM/HR関連、洋邦に限らず幅広かったですし、しばらくの間続きましたね。追悼のメッセージをYouTubeで発信するケースもあり、今の時代を象徴するようでした。
エディを特集した音楽誌関連が、すぐさま次々と発刊されましたが、軒並み普段の売り上げに比べて好調だったんではないでしょうか。ヤングギター辺りは売り切れて、フリマアプリで高値がついていましたね。筆者もついついそのうちの何冊か買ってしまいましたけど、改めてエディに関して初めて知る事実も多かったですね。
テレビやラジオのメディアでも色々と紹介されましたが、個人的に一番心に染みたのは、小林克也氏の「ベストヒットUSA」での追悼特集でした。やはり80年代当時、初めてヴァン・ヘイレンのPVを放送してくれたのがあの番組でしたし、海外での取材映像など、一貫してヴァン・ヘイレンの全盛期を紹介してくれましたから、そのコメントには説得力を感じました。
楽器業界でも、ギターを始めとしたエディ関連のものは、軒並み売れたでしょう。実は筆者もエディのシグニチャーギターをオブジェ代わりに買ってみようかな?などと考えて、色々ネットで調べてみたんですけど、同じような考えの人が多く、EVHのギターはすぐに売り切れ状態に。。こちらもフリマアプリなどに出品されているものまで、即完でした。
他にも、ヴァン・ヘイレン関連では当然CDセールス、そしてストリーミングの再生回数もうなぎ登りだったでしょうし、グッズ関連なども含めて、音楽業界の至る所への波及効果は大きかったでしょう。
アーティストの死という機会に、こうした現象が起こるのは世の常ですけど、そこで生前の偉業が改めて広く世に知れ渡るのはもちろん悪いことではありません。HM/HRの大御所たちも高齢化していますので、今後もこうした状況は起こっていくでしょうね。
そういえば、先日発売された「ヴァン・ヘイレン・ライジング 伝説への導火線」という本を読んでみました!
ヴァン・ヘイレン兄弟が誕生してから、メジャー・デビュー初期の成功を収めるまでの歴史を、多くの関係者、知人などの証言を元に詳細に記した内容で、実に興味深い内容です。
読んでみると、エディが決して我々とは違う宇宙人でも、持って生まれた天才ではなく、誰よりも血の滲むような努力をした結果、生み出された天才であることがわかります。
彼を育んだ両親、兄アレックスを含むバンドメンバー、全くバックボーンの違うデイヴ・リー・ロスとの出会いなどなど、、様々なファクターや運命が偶然に重なり合った結果、世界最高峰のロック・ギタリスト、エディがつくりあげられたんですね。
この本に限らず、エディにまつわる色んな事実を知った上で、改めてヴァン・ヘイレンの楽曲とそのギタープレイに向き合っていくのは、深くエディが生み出した音楽を掘り下げていく有意義な時間になるでしょう!