※これぞ80s!のイメージなヘア/グラム/LAメタル系を紹介していきます。
アメリカのメロディアス・ハード・ロック・バンド、ロックス・ダイアモンド(ROX DIAMOND)が、1992年にリリースした1枚目のアルバム『Rox Diamond』の1曲目に収録。
サウンドの方向性からいうと、キーボードが入っており、メロハー的な要素も強いバンドですが、出自が80年代のLAメタルシーンということもあり、今回はこのカテゴリーでご紹介しています。
このデビュー作は当時本国で発売されず、クレジットでわかるように、日本のファンハウス主導で制作に関与して、権利を有していたようですね。今では幾多の吸収合併によって跡形もない会社ですけど、、当時は新興のレコード会社としてブイブイ言わせていた時期でした。
この時期の洋楽メタル系では他にも事例が幾つか見られますが、90年代に入り、海外では完全に過去の遺物と化したこの手のバンドに、まだ居場所のあった日本発でリリースしていたのでしょう。
ロックス・ダイヤモンド自体は、完全なニューカマーというわけではなく、80年代中期のLAにいた別バンドを母体にしています。ドラマーには元キールのメンバーが参加しているように、実力やキャリアを持ちながら、本国でのシーンの苦境に浮上できなかったバンドだったわけですね。
そうしたバンドでも日本ではデビューできたわけですから、80sメタル好きに暗黒の時代が訪れたとはいえ、まだマシだったのかなとも思えます。ビッグインジャパンという言葉通り、80sの流れが小さくなりながらも、ロックス・ダイヤモンドのような良質なバンドによって、脈々と受け継がれたわけですからね。
今回ピックアップした「Heart of Mine」は、キャッチーかつ哀感のあるフック満点なメロディが導き出す、極上のメロディアス・ハード・チューンです!淀んだ時代を薄めてくれる、一服の清涼剤として何度も味わった良質な楽曲でしたね。
バンドは来日も果たしましたが、ファンハウス同様に時代の流れには抗えず、、この1枚でシーンから姿を消しました。それでもあの時代における良心的な作品の価値は、今も輝いて見えます。
その後、時代が落ち着いた2000年代半ばに再結成し、近年も新作をリリース。ストリーミングで聴くことができます。
ぜひ、一度聴いてみてください!