※古きを聴いて新しきを知る。遠い昔になった時代の楽曲を振り返ります!
イギリスのロック・バンド、ウィッシュボーン・アッシュ(WISHBONE ASH)が、1974年にリリースした5枚目のアルバム『There's the Rub』の3曲目に収録。
70年代のブリティッシュ・ロック勢で、HM/HRファンに人気の高いバンドのひとつがウィッシュボーン・アッシュですね。とりわけ日本では、近年になっても来日公演が繰り返し行われるなど、根強い人気を誇っています。
同時期のブリティッシュ系バンドと異なり、確固たるシンガー、フロントマンを擁さなかったものの、バンドの総帥アンディ・パウエルらによる、ツインギターは、多くのHM/HR系アーティストにも影響を与えてきました。マイケルとルドルフのシェンカー兄弟がフライングVを使い始めたのは、アンディを観てからという逸話は有名ですよね。
そんなウィッシュボーン・アッシュの代表作が『Argus』で、テッド・ターナーとのツイン時代こそ黄金期という事実は、まさにその通りだと思います。それでも個人的には、後任のイケメンのアメリカ人ギタリストのローリー・ワイズフィールドが、ちょうどリアルタイムで洋楽を聴き始めた頃のメンバーだったので、アメリカ市場を目指したローリー時代の作品も、作風こそバラつきはありますが、どれも捨てがたいところです。
とりわけローリー時代を代表作するのが本作でしょう。”永遠の不安”という邦題がついていますけど、メンバーチェンジによる不安どころか、十分な期待に応えた1枚でした。その中から今回ピックアップした「Persephone」は、シングルにもなった、ウィッシュボーン・アッシュを代表する名曲のひとつです!
どこか牧歌的とも言える穏やかな雰囲気の中に溶け込む、メロウを極めた泣きの美しいメロディは、何度聴いても言葉にできないじんわりとした感動を与えてくれます。こちらには”永遠の女神”という邦題がついてますね。
アルバムには、ツインリードのまさにお手本的なプレイが凝縮された名インスト「F.U.B.B」も入っていますが、HM/HRファンでもこの2曲は、「Argus」以外で必ず触れておきたい重要曲と言えるでしょう!
ぜひ、一度聴いてみてください!