※80sを象徴する音楽、産業ロックのあれこれを紹介していきます!
アメリカのメロディアス・ロック・バンド、707が、1983年にリリースした3枚目のアルバム『Mega Force』の1曲目に収録。
数字だけのちょいと変わったバンド名の707は、80年にカサブランカレコードからデビューし、いきなり「I Could Be Good For You」のスマッシュヒットを飛ばします。続いて2枚目のアルバムを順調に発表し、初のビルボード200位内にランクイン。
さらに、3枚目として『The Bridge』と題されたアルバムを制作しますが、契約上のトラブルに見舞われ何とお蔵入りに。。結局この作品は2004年まで陽の目を見ませんでした。707は心機一転レーベルを移籍し、日本ではCBSソニーから発表されたのが、この『Mega Force』でした。筆者もLPで日本盤を買ったのを覚えています。
一貫してメロディアスなアメリカン・ハードを追求してきた707は、当時多く見られた楽曲に応じてヴォーカルをチェンジする方式をとっていましたが、ここでメインヴォーカリストを迎えます。それがのちにストーム、トゥーファイアーズといったバンドで活躍するケヴィン・チャルファントでした。
スティーヴ・ペリー似たハイトーン・ヴォイスを持つケヴィンの加入は、707の持つメロディアスな側面を強化して、メインストリームの産業/アリーナロック系バンドとして、一気にレベルアップさせる結果になりました。
今回ピックアップした「Mega Force」は、アルバムタイトルにして映画「メガフォース」のタイトル曲となった、珠玉のメロディアス・ハード・ロック・チューンです!作曲にはジャーニーのジョナサン・ケインがクレジットされており、プロデュースもこの曲だけケヴィン・オルセンが担当しているのが納得できる仕上がりですね〜。
アクション映画のテーマにふさわしい曲調ですし、それを抜きにしても抜群のフックを持ったポジティヴなメロディがとにかく印象に残ります。結果としてビルボードのメインストリームロックチャートで12位まで上昇しました。
リリース後は、REOスピードワゴンをはじめとした有名バンドのツアーサポートを敢行したものの、バンド内の不和で結局解散しに至ったのは残念な限りです。前述の「The Bridge」も含め、ストリーミングで全て聴けるアルバムはどれも出来がいいので、メロディ愛好家にはぜひ試してほしいですね!
ぜひ、一度聴いてみてください!