※80sメタル好きの暗黒期、90年代の良心的楽曲を紹介していきます!
イギリスのハード・ロック・プロジェクト、フォースフィールド(FORCEFIELD)が、1990年にリリースした4枚目のアルバム『Forcefield Ⅳ〜Let the Wild Run Free』の1曲目に収録。
コージー・パウエルとグラハム・ボネット。レインボーで共に1枚のアルバムを残して、モンスターズ・オブ・ロックのステージでグラハムの絶叫とともに袂を分かち、MSGで再び合流かと思いきや、またもや先にコージー脱退、、、と長く重なり合わなかった二人の共演がようやく実現したのが、このフォースフィールドでした。
その実態はイアン・ギラン・バンドなどで知られるレン・フェンウィックとコージーを中心としたスタジオプロジェクトで、アルバム毎に参加メンバーは異なってきます。4枚のアルバム中、グラハムは3、4枚目に参加していますね。
音楽的にはメンバーから期待されるHM/HR風味は薄く、さらにはカヴァー曲中心の構成なので肩透かしを食らいかねませんけど、いつもは緊張感漲るコージーが、ゆる〜い雰囲気で叩いている様も決して悪くありません。
あくまでもガス抜き的なプロジェクトともいえ、そのためか今振り返ると、あれほど渡り鳥を繰り返したコージーが留まって、4枚のアルバムで叩いているのは異例のことですよね。それだけ純粋に仲間との音楽を楽しんでいたんでしょう。
この4枚目は比較的ハード・ロック色が感じられてとっつきやすいでしょうけど、今回ピックアップした「Let the Wild Run Free」は、シンプルながらどっしりヘヴィなコージーのドラミングとキャッチーなメロディを的確かつパワフルに歌い上げるグラハムの歌唱が織りなす、珠玉のハード・ロック・チューンです!
作曲がラス・バラードですから、さすが納得の良質なメロディを放つ1曲です。後半の転調していく辺りはたまらなくいいですね〜。ギターにはバーニー・マースデンが参加している点も3度美味しいところです。
当時はコージーも時代の波に勝てずに緩くなっちゃったなあ、などと少々落胆してたんですが、今聴き返すと十分に楽しめる内容になっていて、アルバム毎に違うカラーもストリーミングでチェックできますね。他にもインスト曲が多く面白いので、また別の機会に紹介してみたいと思います!