※生きる養分、大好物のメロハー曲を紹介していきます!
アメリカのメロディアス・ハード・ロック・バンド、ヴードゥー・エックス(VOODOO X)が、1989年にリリースした1枚目のアルバム『Vol. I - The Awakening』の3曲目に収録。
以前のコラムでヴードゥー・エックスのジャン・ボーヴォーワール(Vo)とトミー・ラファティ(G)に関連したメロハーバンド、フロム・ザ・ファイヤーを取り上げましたが、今回は大元になったヴードゥー・エックスをいってみましょう〜。
ヴードゥー・エックスのアー写を見たとき、中心人物である強烈なヘアスタイルの黒人シンガー、ジャンが真っ先に目に飛び込んでくるわけですが、そのキャリアを振り返ると、かなり多彩な才能を持ったアーティストであるのがわかります。
シカゴで生まれたジャンは、パンクが流行した頃のニューヨークに移住し、ウェンディ・オー・ウィリアムズ率いるハードコアバンドのプラズマティックスに、幼少期からプレイしていたベーシストと加入しています。音源も3枚ほど残していますね。トレードマークの髪型もここでは見事にマッチしていますね。
その後、スティーヴ・ヴァンザントとの活動を経て、85年にキッスのアルバム『Asylum』で「Uh! All Night」など2曲を共作。ベースとバッキングヴォーカルでも参加しています。さらにはラモーンズのプロデュース、数々の映画音楽の制作、音楽事業の会社立ち上げと、八面六臂の活躍を見せました。
そんなジャンが、自らリードシンガーを始め中心となって始めたのがヴードゥー・エックスでした。プロデュース、ギターに加え、卓越したソングライティング力を示したメロディアスでキャッチーな楽曲の数々は、その才能の豊かさに裏打ちされた高いクオリティを誇ります。プロデューサーにはマックス・ノーマンのクレジットも見られますね。
良質な楽曲が多いですけど、今回ピックアップした「A Lover Like You」は、前述のおラボのお返しのごとく、ポール・スタンレーと共作したメロハー・チューンです!
抑えた雰囲気で哀愁漂うAメロから次第に盛り上がり、フック全開で分厚いコーラス盛り盛りのサビに至る展開が実に強い!クレジットを見なくてもわかるほど、ポール節が炸裂してますね〜。ポールの書くメロハー系楽曲はほんと好きだなあ〜。
当時買ったCDのジャケは黒地にゴールドのシンプルな感じでしたけど、再発時に今のカラフルな色合いに変わっています。
ぜひ、一度聴いてみてください!