※これぞ80s!のイメージなヘア/グラム/LAメタル系を紹介していきます。
アメリカのハード・ロック・バンド、バビロンA.D.(BABYLON A.D.)が、1989年にリリースした1枚目のアルバム『Babylon A.D.』の2曲目に収録。
87年に結成されたバビロンA.D.は、LAメタルの流れを組む印象があったんですけど、実はサンフランシスコ出身のバンドでしたね。LAではショーケースライヴを行った際に、アリスタレコードの社長、クライヴ・デイヴィスの目にとまり契約を果たしていますので、所縁のある地とも言えます。
HM/HRがメインストリームで最活況していた時代、そんなタイミングでメジャーレコード会社の社長直々に目をつけられた事実だけでも、いかにバビロンA.D.に高いポテンシャルが放っていたのか理解できるでしょう。
実際に仕上がったデビュー作は、ジャック・ポンティら外部の凄腕ライターも起用したとはいえ、いかにも80sライクで良質なハード・ロック楽曲がぎっしり詰め込まれています。シンガーのデレク・デイヴィスをはじめ、各メンバーの確かな力量も伺え、群雄割拠の80年代においても、一歩抜けた存在になる可能性を秘めていたと思いますね。
プロモーション面でも収録曲「The Kid Goes Wild」が映画ロボコップ2のサウンドトラックに採用され、MVにはバンドの演奏シーンとともにロゴコップも出演するなど、新人バンドとしては申し分のない仕掛けがなされていました。
今回ピックアップした「Hammer Swing Down」は、イントロのメタルらしいシリアスなリフ象徴するように、アルバム中でもっともLAメタル風味が強いメロディアスなハード・ロック・チューンです!3枚目のシングルとしてもリリースされました。
アルバム中半分を占めるジャック・ポンティが手がけた1曲だけに、随所にフックのあるメロディが印象的です。曲によってはバッドボーイズ・ロックンロール色も感じられるバビロンA.D.ですけど、ここではスコーピオンズやドッケンにむしろ近いテイストを醸し出していますね!
結局、バンド良し、作品良し、プロモーションも強力にも関わらず、全米ビルボード88位止まりの結果に。。2000年代に復活を遂げてますけど、あの時代にこそもっと売れてほしかったバンドですね。2枚目も好作品なので改めて紹介したいと思います。
MVはこちら!