※これぞ80s!のイメージなヘア/グラム/LAメタル系を紹介していきます。
カナダのハード・ロック・バンド、ダガー(DAGGER)が、1985年にリリースした1枚目のアルバム『Not Afraid if the Night』の2曲目に収録。
ストリーミングでは80年代に登場し、ここ日本では当時いまひとつ実態が掴めなかった色んなレアバンドにも出会えるわけですが、日本盤化されなかったアルバムわずか1枚を残して消えた、このダガーもそんなバンドのひとつです。
モントリオールのケベックで82年に結成されたダガーは、当初ヘルズ・ダガーと名乗って活動していたようです。デビュー作のジャケに写る、コテコテのコスチュームとブロンド盛り盛りヘアが眩しいメンバーの風貌でわかるように、カナダのバンドながらも、LAメタルムーブメントに触発されたヘア・メタル、グラム・メタルの雰囲気を醸し出していますね〜。
サウンドの方はドッケンやキールといったLAメタル勢を想起させますが、アメリカのその手のバンドにありがちな底抜けに明るい方向性ではなく、カナダのバンドらしい哀感とまではいかないまでも、少々落ち着いたテイストが感じられます。
今回ピックアップしたタイトル曲「Not Afraid of the Night」は、ミッドテンポのマイナーキーに乗せたメロディセンスが光る、LAメタル風味の良質なハード・ロック・チューンです!声質こそ異なりますけどギターリフの雰囲気とか、ドッケンのアウトテイクです!なんて言われても信じてしまいそうなくらいテイストが似てますね〜。
この曲が一番日本人好みのメロディ重視な仕上がりになっており、アルバム全体としてはやや散漫な印象が否めないのも事実です。とはいえ、非凡なポテンシャルを秘めたバンドにも思えるので、もしアメリカに進出してメジャーレーベル、有名プロデューサーの元で作品づくりを行っていたならば、そこそこの存在になっていたのかも?しれません。そんな妄想を抱きつつ聴いてみるのも面白いと思います!