※思わず一人モッシュしたくなる!スラッシュ / デス・メタル系を紹介していきます。
スイスのエクストリーム ・メタル・バンド、セルティック・フロスト(CELTIC FROST)が、1984年にリリースした1枚目の6曲入りアルバム『Morbid Tales』の1曲目に収録。
長らく最新作のみがストリーミングにアップされていた、セルティック・フロストですが、いつの間にやら(おそらく最近?)、めでたく過去のカタログ関連も解禁されていました~!
さすがに彼らにしてはキャッチーなLAメタル系の作風で、逆に暗黒歴史化してしまっていた『Cold Lake』(決して悪くない作品です)のみ残念ながら省かれているものの、他の重要作はしっかり聴ける状態になりました。
81年にスイスのチューリッヒで、トム・G・ウォリアー(Vo、G)らにより結成されたセルティック・フロストは、スラッシュ / デス / ブラック・メタル等のジャンルの歴史において、原点的な存在のひとつとして語られる超重要バンドですね。
ヘヴィに歪んだ邪悪で濁った音像、サタニックかつアヴァンギャルドな独特の世界観など、後進のバンドに与えた影響は図り知れません。数々の有名バンドのメンバーもその影響を口々にしていますし、その功績は広く評価されるところです。
中でも『To Mega Therion』辺りは高い完成度で人気でしょうが、ここでは未完成ながらも、のちの様々なカテゴリーに通ずる初期衝動を最も味わえるデビュー作に注目してみました。
今回ピックアップした「Into the Crypts of Rays」は、ヴェノム辺りの影響も強く感じさせる、邪悪な爆走スラッシュ・メタル・チューンです!摩訶不思議なキメの変拍子を上手く使ったサビと、トムによるお馴染みの掛け声”ウッ!”が妙に耳に残ってしまい、聴いている最中はついつい口ずさんじゃいますし、終わってからも暫く脳裏から離れません(笑)。
それにしてもこんな邪悪な音像を、あのメタルバブルに沸く80年代中期に、しかもあの空気が澄んで平和そうなスイスの地からブチかますとは、、いやはや先鋭的な感覚を持っていたんでしょう。当時日本盤も出ませんでしたが、理解されるには早すぎたんでしょうね。
本デビュー作は何度か再発されてますが、ストリーミングでは近年出たボーナスを付加した13曲入りのサンクチュアリ盤がアップされており、トラックリストも異なり2曲目になっています。
ぜひ、一度聴いてみてください!