※これぞ80s!のイメージなヘア/グラム/LAメタル/R&R系を紹介していきます。
ノルウェーのハード・ロック・バンド、ドリーム・ポリス(DREAM POLICE)が、1990年にリリースした1枚目のアルバム『Dream Police』の5曲目に収録。
のちにウィグワムのティーニーとして活躍するギタリスト、トロン・ホルターにより89年に結成されたドリーム・ポリス。絶対にチープ・トリックの曲名からつけたでしょ~とわかりやすいバンド名ですけど(実際にそうみたいです笑)、サウンド的にはチープ・トリックに特段似ているわけでなく、80sのヘア・グラム/メタルをベースに、ブルージーな風味を塗した方向性を身上としています。
ブルージーというと結構渋い音を想像してしまいがちで、デビュー作のジャケの雰囲気もそんなイメージを増幅しているものの、実際にはそんなにアーシーな雰囲気もなく、”なんちゃってブルース(褒めてます)”程度ですね。それでも2作目はアルバムタイトルにも”Blues”が入っている通り、より渋めの濃度が高まった印象を受けます。
80sのヘア・グラム/メタル色強めに感じるのは、トロンのエッジの効いた歪み成分多めのギターサウンドとリフの作りによるところが大きいでしょう。ウィグアムでの指向や、80年代にジム・ジッドヘッドの作品でトロンが披露した、80s風味の妙を考えると当然と言えますね。
今回ピックアップした「Little Angel」は、アルバムの中で最も80s、LAメタル系の色合いが強いメロディアスなハード・ロック・チューンです!マイナー調で力強い刻みのギターリフのイントロからして、やっぱりこういうのを待ってたんだよ!と言いたくなります。
アメリカがグランジ・オルタナブームの中で、北欧には時差があったかのように貴重な音を奏でるこうしたバンドがいたわけで、日本でも期待されたようで来日まで企画されたものの、結局その前にバンドがアルバム2枚で解散。トロンはそれから10年以上経ってウィグワムでようやく日本で人気を博すことになります。その礎を感じられるバンドとして抑えておきたいですね!
ぜひ、一度聴いてみてください!