※80年代中心にハマりまくったジャパメタあれこれを紹介していきます!
日本のハード・ロック・バンド、 シンティア(CYNTIA)が、2016年にリリースした5枚目のアルバム『Urban Night』の6曲目に収録。
今なお(さらに??)群雄割拠のガールズ・メタル系のシーンですけど、シンティアは2011年結成、2012年デビューという比較的早いタイミングで活動していたバンドですね。当初はアルディアスのレーベルメイトとして、キーボード奏者を含む違ったタイプのバンドとして注目され、デビュー後知名度を上げた後にメジャーのビクターからデビューに至りました。
メジャー後は浜田麻里のカヴァー曲を経て、アニメのタイアップもついたシングルヒットもあり、一時期はメジャー効果はやはり大きかった?と思いきや、メタル色を次第に後退させるとともに迷走が始まり、、。ドラマーの脱退もあって結局メジャーからドロップして、再びアルディアスのレーベルメイトで元のサヤに収まったのが本作でした。
メタルに拘らない音楽性でよく言えば柔軟、悪く言えば周りの大人の思惑も迷走気味でしたけど、、地獄カルテットの小林信一をプロデュースに迎えた本作では、硬軟のバランスがいい塩梅に収まった感があり、ここにきてようやく正しいスタートラインに立ったといえるのかもしれませんね。
今回ピックアップした「Un!verse」は、個人的には一番合うだろうなと期待していた、爽快さと哀感を同居させたキーボーディストAYANO作の良質なメロディアス・ハード・チューンです!
定評のあるSAKIの伸びやかで芳醇なヴォイスが、無理のないハイトーンで味わえますし、歌心のあるYUIのギターフレーズも曲調に絶妙にマッチしていて、質の高いメロハーだけにシングルにしてほしいくらいの1曲に仕上がっています。
ようやく方向性が定まったと思いきや、皮肉なことにここで活動休止となってしまったのは、惜しまれるところです。シンティアでの教訓を生かしてブレイクさせたのが、同レーベルだったラヴ・バイツでしょうが、バンドやファン層を理解せずにメジャーが誤った手法が突き進めると結局上手くいかないのは、洋邦問わずいつの時代も変わらないのでしょう。
そんな試練に直面した彼女達ですが、いつか再びシンティア名義で音を奏でてくれることを気長に待ちたいですね。
ぜひ、一度聴いてみてください!