※プログレ知識薄めのHM/HR視点で選ぶプログレをご紹介します!
オランダのプログレッシヴ・ロック・バンド、 フォーカス(FOCUS)が、1971年にリリースした2枚目のアルバム『Moving Waves』の1曲目に収録。
音楽、ロックを長く聴いていると、いろんな感情を揺さぶってくれる楽曲に、誰もが何度も出会うと思います。勿論、それぞれ記憶できるものではないですけど、明確に覚えている楽曲の一つが、このフォーカスの代表曲「Focus Pocus」です!
初めて聴いたのは70年代末頃に、ラジオの音楽番組でオンエアされた時でした。ヤン・アッカーマンが奏でるキャッチーとも言えるギターカッティング、リフに導かれ、BPM速めのリズムが走り出し、ちょいと不穏で摩訶不思議なコードトーンが奏でられます。
ひとしきりでリズムがブレイクすると、タイス・ファン・レールによる、かの有名なヨーデル歌唱のパートが!いやあ、もう驚きというか、なんじゃこりゃ〜、と心の中で叫んでました(笑)。これがロンドの形式でフルート、スキャットなど何でもござれで何度も繰り返されるもんですから、もう完全に脳内に刷り込まれていきますよね。
間に挟み込まれるヤンのギタープレイや、ファン・デル・リンデンのドラムソロも鬼のような指さばきと手数で凄まじいですし、ほんとこんな曲をどう発想したら生み出せるのか、素直に不思議でなりませんでした。邦題の「悪魔の呪文」とはうまくつけたものです。
エアチェックしたテープを何度も聴きながら、当初なヤン・アッカーマンというバンド名(笑)と勘違いしてまして、後々にフォーカスというプログレバンドであることを知り、ある意味プログレに興味を持つきっかけのひとつになりました。ここからアルバムの方に聴き進み、30分近くに及ぶ「Eruption」(ヴァン・ヘイレンじゃない方ですね)など、フォーカスの凄みを一層実感させられました。
こうして50年以上経った今も、聴くたびにその圧倒的な独自性は色褪せないですし、今時のメタルを聴く若い世代でも、これを聴いたら何か感じるものがあるんじゃないですかね?YouTubeでは当時の貴重なライヴ映像がいくつも散見されますけど、「Focus Pocus」のBPMのなんとも速いこと!そこら辺のメタルバンドがぶっ飛びそうな勢いで飛ばしてます。
ぜひ一度、聴いてみてください!
Live映像はこちら