※古きを聴いて新しきを知る。遠い昔になった時代の楽曲を振り返ります!
イギリスのハード・ロック・バンド、ジェフ・ベック・グループ(The Jeff Beck Group)が、1969年にリリースした1枚目のアルバム『Beck-Ola』の5曲目に収録。
今週から来週にかけては、ジェフ・ベックを追悼して、ストリーミングで聴ける楽曲をいくつかご紹介していきます。
ヤードバーズでポピュラリティのあるギターロックを確立させたジェフが次に挑んだのは、ソロ名義の『Truth』を昇華させた自身の名前を冠したグループでした。シンガーにロッド・スチュアート、ベースにロン・ウッド、キーボードにニッキー・ホプキンスと、今考えてもとんでもない面子のスーパーグループですね〜。初期に在籍したエインズレー・ダンバーは、ホワイトスネイクの『Serpense Albus』でメタルファンにお馴染みでしょう。
この第一期ジェフ・ベック・グループでジェフが表現したのが、当時としては音も野太くギンギン(死語ですね)で、歪んだギタートーンもフィーチャーした、ハードなロックサウンドでした。この時点でオリジナル曲の比率も増えていますし、ブリティッシュ・ハード・ロックの原点的な存在のひとつとして、ロック史において語られるのもうなづけます。
グループ自体の凄みもさることながら、それ以上に、最高のシンガーとギタリストによるコンビネーションの魅力こそが、一番のセールスポイントでしょう。フロントの2人が織りなすケミストリーは、ハード・ロックの醍醐味をストレートに伝えてくれます。こうした部分はレッド・ツェッペリン結成のヒントになった、なんてことも言われてますよね。
今回ピックアップした「Plynth(Water Down the Drain)」は、これぞブリティッシュハード・ロック!といったテイストを存分に表現したチューンです!ヘヴィに歪んだ印象的なリフは、とても60年代とは思えない迫力に満ちていますね。
今回の訃報に際して、ロン・ウッドが「ジェフに敬意を表して、素晴らしい曲”Plynth”を聴いてください」 とコメントしていたのが印象的でした。ロンにとってジェフとの思い出に残るほど、この曲に魅力があると物語っているのでしょう。
ぜひ、一度聴いてみてください!