※80年代中心にハマりまくったジャパメタあれこれを紹介していきます!
日本のヘヴィ・メタル・バンド、ヴォルケイノ(VOLCANO)が、2000年にリリースした1枚目のアルバム『Violent』の10曲目に収録。
90年代、ジャパメタが80年代の勢いを失いつつあった中で、ガーゴイル、アニメタルなど、当時数少ない勢いのあるバンドやプロジェクトを支えたギタリスト、屍忌蛇。卓越したテクニック以上に、我々日本人の琴線を捉える泣き泣きのメロディセンスで高い評価を受けてきました。
そんな屍忌蛇がアニメタル休止中に、アイオンのNOV(Vo)、ユースクエイクのAKIRA(B)、ガーゴイルのKATSUJI(Ds)という、凄腕揃いのメンバーを従えたプロジェクトとして始動したのがヴォルケイノでしたね。
エイベックスからリリースされたデビュー作ですけど、演奏面、楽曲面ともに、到底日本のバンドとは思えぬ高いレベルのメタルサウンドが展開されており、初めて耳にしたときには心底驚かされました。
名手フレドリック・ノルドストロームがミックスを担当したことで、サウンド面のクオリティは担保されたようなものですが、それがドンピシャにハマッていて、欧州の一流メタルバンドと遜色ない、海外で勝負できる作品に仕上がっています。間違いなくジャパメタ史に残る一枚と言えるでしょう。
今回ピックアップしたバンド名を冠した「Volcano」は、スラッシーなリフと切なくも美しい泣きのギターメロディの慟哭が,折り重なり合いながら渦巻く、怒涛のヘヴィ・メタル・チューンです!
フレドリックが関わっていることから、どうしてもイエテボリのメロデスを連想してしまいがちですけど、屍忌蛇の唯一無二のメロディセンスには、日本人にしか醸し出せない侘び寂びが芳醇に含有されており、似て非なるものだと感じさせられます。
デスヴォイスに逃げないNOVの歌唱もいいですし、個人的にジャパメタドラマーTOP3に入れたいKATSUJIの超絶なドラミングが、楽曲をさらに高みへと押し上げています!当時、ちょうどアルバム発売タイミングのフェスで、ヴォルケイノのライヴを体験しましたけど、屍忌蛇はもちろん、KATSUJIのドラミングは日本人離れした凄まじさでした。
紆余曲折を経ながらも屍忌蛇、ヴォルケイノは活動を続けていますし、まだまだ良質なメタルとギタープレイを生み出し続けてほしいですね。
ぜひ、一度聴いてみてください!