※CDじゃなくても、ストリーミングで聴ける新作をご紹介します!
2023年5月19日、フィンランドのハード・ロック・ドラマー、ミカ・ブルシャネ(Mika Brushane)のメロディアス・ハード・ロック・プロジェクト、インペリウム(IMPERIUM)の約3年ぶり4枚目のアルバム『Never Surrender』がリリースされました。
例によってフロンティアーズ関連の新作が、毎月コンスタントにストリーミングにアップされていまして、今月はメロハー関連でクライ・オブ・ドーンの新作でもレビューして見ようかなあと思っていたんですが、、、同日にアップされたインペリウムの新作を発見!ということでご紹介しましょう〜。
現在のメロハーに関してはフロンティアーズの独壇場になってますけど、このインペリウムのような良質な作品が日本盤としてピックアップされずに、他からもこっそりリリースされるので要注意ですよね。
インペリウムはバンドではなく、いわゆるプロジェクト形式です。アーティスト写真もミカ・ブルシャネ一人が写っている通り、ミカを中心として多くのアーティストが曲毎に客演する形で制作されますが、ドラマーによるプロジェクトという点が面白いところですね。一見デス・メタル?のような名称ですけど、全く真逆の音楽性が飛び出します。
2016年の1枚目から、すでに4作を数えており、コンスタントにリリースを重ねています。当初はメロディックながらもメタル色もしっかりありましたが、前作辺りからメロハーに完全にシフトし、古き良き80sの北欧メロハー風味漂う音楽性を再現している点が素直に嬉しいところでしょう。
今作でも前作で振り切ったメロハー路線を完全踏襲しており、シンセの爽快な音色やコード感で始まる楽曲が次々と飛び出してきて、こちらが心配になるほどに懐かしのメロハーテイストが満載になっています。
ミカの元には、ジェイデッド・ハート等でおなじみのマイケル・ボーマン(Vo)、ブランク・フェイスのロバート・ラ・ブランク(Vo)、ステファノ・ライオネティ(G)、ホワイトスネイクのジョエル・ホークストラ(G)等、メロハー巧者達が参加。安心確実なプレイを繰り広げているのも聴き逃せないところでしょう。
この時代にこうした作風の音源をコンスタントにリリースしてくれるミカは、貴重な存在と言えるでしょうね。敢えて注文をつけるなら、同じような曲調が並ぶためキメとなる楽曲にかけることと、前作同様に多少クリアさに欠ける音質面で、もう少し頑張ってほしいです。音質が良ければプラス2.3点アップでしたね。
ジョエルが流石のギタープレイを披露する「The One」も好きなんですが、今回は6曲目に収められた「Break the Spell」をピックアップしました!シンセ始まりの楽曲が多く並ぶ中では、メロとコード感、適度なリズムのバランスが一番取れたこの曲が特によかったですね〜。個人的に大好物のライオンヴィルから参戦のステファノが、らしさ満点のギタープレイを盛り込んでいて、これも聴き逃せないところです!
聴いてほしい度
83%
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