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【楽曲紹介】スパイズ(SPYS)「Rescue Me」

※80sを象徴する音楽、産業ロックのあれこれを紹介していきます!

 

アメリカのメロディアス・ロック・バンド、スパイズ(SPYS)が、1983年にリリースした2枚目のアルバム『Idel Cureの3曲目に収録。

 

フォリナーを脱退したアル・グリーンウッド(Key)とエド・ガグリアルディ(B)らを中心に、81年にニューヨークで結成された5人組がスパイズ(で読み方正しい?)でした。アルは3枚目の『Head Games』、エドは2枚目の『Double Vision』まで在籍していましたね。

 

それぞれ絶頂期へと向かう最中のフォリナーを離れた立場だっただけに、このスパイズへの注目も集まりました。1枚目からEMIとのメジャーディールを獲得、名手ニール・カーノンのプロデュースで無事デビューを飾りました。

 

音楽的にも大方の想定通り、フォリナーの流れを感じさせるメロディアスでポップなもので、曲によってはアメリカン・プログレ・ハード風味も感じさせますが、産業ロックの範疇で語られて良いものでしょう。

 

アルやエドのキャリアからも、流石にデビュー作とは思えぬクオリティの作品に仕上がり、フォリナーの成功に比べると物足らないものの、アルバムは全米TOP200で138位、シングルを100位内に送り込んでいます。これに続く翌年に、再びEMIからリリースされたのが本作でした。

 

デビュー作と甲乙をつけ難い流石の完成度ですが、よりポップなテイストが強化されており、80sの洋楽ポップロックと差異のない楽曲も散見されます。デビュー作のセールスに満足できず、より売れ線を狙っていった結果かもしれません。ギターよりもキーボードが目立つアレンジは、アルが音楽的な中心ゆえでしょう。

 

今回ピックアップした「Rescue Me」は、オープニングに収められたポップで爽やかなフィーリングに彩られたメロディアスなロック・チューンです!サビのコーラスはフック強めですし、シンガー、ジョン・ブランコの魂のこもった歌唱によって、ただポップなだけでない味わい深い1曲となっています。

 

結局、良質な2枚を残しながらもセールス的に成功せず、日本盤すら発売されないままにバンドは解散してしまいました。アルはその後、ジョー・リン・ターナーの作品などで活躍しましたね。エドは音楽を離れ2014年に他界しています。

 

ぜひ、一度聴いてみてください!