※生きる養分、大好物のメロハー曲を紹介していきます!
オランダのマルチ・プレイヤー、ヴァレンシア(VALENSIA)が、1996年にリリースした2枚目のアルバム『Valensia II - K.O.S.M.O.S』の11曲目に収録。
このヴァレンシアの音楽性は、シンフォニックかつプログレッシヴであり、端的に言えばクイーンの影響下にあるので、ちょっとカテゴリーがそぐわないかもしれませんが、第一義にメロディ重視の音楽と言うところで、メロハー括りで紹介していきます〜。
90年代のメロディ派には厳しい時代に、まるで抗うように登場したロビー・ヴァレンタイン。とりわけ日本では大歓迎を受けたわけですが、同郷のオランダから、そのロビーの弟分のような濃いキャラと音楽性を提げた、ヴァレンシアまで登場したのには驚かされました。
マルチな才能をフルに活かした音楽性や耽美な世界観のベースになっていたのが、日本で圧倒的な人気を誇るクイーンですから、貴公子のようなルックスとキャラも相まって、同じように日本人に受け入れられないはずがありません。93年のシングル「Gaia」は話題となり、同名のデビュー作もヒットしましたね。
元々はロビーの他に、ヴェンジェンスのイアン・パリーとのワークなど、HM/HR系のイメージがありましたけど、実際に奏でる音楽はロックに止まらずもっと多様性があり、より大きなヒットへと繋がったんでしょう。
デビューがインパクトがありすぎたうえに、ちょっととっつきにくいコンセプトアルバムだったこともあり、この2枚目は1枚目ほどのセールスを残せませんでした。それでも個々には美麗なメロディがぎっしりと詰まっています。
今回ピックアップした「The Masquarade」は、繊細なピアノのイントロに導かれて、次第に盛り上がりを見せる、美しいバラード調のメロディアス・ハード・ロック・チューンです!アルバムの後半、思わず聞き逃しそうな位置に収録されていますね。
クイーンぽさもありますが、他曲ほど濃厚でなく、ヴァレンシアにしては比較的ストレートな展開で、うっとりさせる感動的なメロディとコードワークを堪能できます。何気に巧い流麗でツボを得たギターソロも、楽曲にハードなエレメントを上手く加えています。
ぜひ、一度聴いてみてください!