※80sを象徴する音楽、産業ロックのあれこれを紹介していきます!
イギリスのロック・バンド、タクシー(TAXXI)が、1985年にリリースした4枚目のアルバム『Expose』の1曲目に収録。
「タクシー」って、カタカナで書くと中々アレなバンド名ですけど(笑)、英語のスペルはXを二つ書くんですね。タクシーは70年代後半にロンドンで、デヴィッド・カミング(Vo、G)、コリン・ペイン(Key)、ジェフリー・ニード(Ds)のトリオで結成されたました。
ザ・フーのマネージャーだったキット・ランバートの協力でデモを制作し、アメリカ、サンフランシスコに拠点を移します。現地でファンタジー・レコーズとの契約を獲得し、80年にデビュー作『Day For Night』 をリリースしました。
82年には2枚目『State of Emergency』 をリリースし、シングルがビルボードのメインロックトラックスチャートにランクイン。全米、ヨーロッパではこの作品が一番知られるようです。日本盤も初めて発売されてますね。
続く3枚目でファンタジーから離れ、メジャーのMCAと契約してリリースされたのが本作でした。日本盤はワーナーから発売され、邦題が「暴露」って(笑)。ちなみにベースはのちにグラミープロデューサーになるランディ・ジャクソンが、ギターは曲によって、ナイト・レンジャーのブラッド・ギルスがゲストで弾いています。
メジャーな制作体制で送り出されただけに、高品質なメインストリームのメロディアスなロック作品に仕上がりました。楽曲センスもいいんですが、やはり英国産ならではのカラッとしきれないテイストが特徴と言えるでしょう。
今回ピックアップした「Still in Love」は、シーケンサーに導かれて始まるアレンジが80s感を醸し出す、メロディアスなアリーナ/産業ロック・チューンです!キャッチーなサビメロを歌うデヴィッドの声質は、多少エリック・マーティンを想起させますね〜。
全米ではトライアンフ、ナイトレンジャーをはじめとした有名バンドのオープニングを務めるなど勢力的なライヴもこなし、MTV等でのプロモーションも行われました。
ところが作品の完成度とは裏腹に、ハードロック未満の中途半端なイメージゆえかブレイクとなりませんでした。幻の5作目と本作はストリーミングで聴けるので、こんなバンドもいたんだと改めて味わって欲しいものです!
ぜひ、一度聴いてみてください!