※思わず一人モッシュしたくなる!スラッシュ / デス・メタル系を紹介していきます。
アメリカのスラッシュ・メタル・バンド、デヴァステーション(DEVASTATION)が、1991年にリリースした1枚目のアルバム『Idolatry』の1曲目に収録。
デヴァステーションは1986年にテキサス州のコーパスクリスティで結成されました。ちょうどスラッシュムーブメントが本格的に勃発し始める頃ですかね。ほどなくしてデモを制作し、ゾンボ・レコーズとレーベル契約を獲得し、1987年には1枚目のアルバム『Violent Termination』をリリース。
さらに2作目のデモを制作後に、今度はスラッシュ・メタルファンにはお馴染みのコンバットレーベルと契約を果たし、1989年に2枚目のアルバム『Signs Of Life』をリリース。この頃には、ラーズ・ロキットやセパルトゥラといった、人気スラッシャーや、デスとも共演をしたようですね。
そして、コンバット第2弾で送り出されたのが本作でした。ここではフロリダのデス・メタル仕掛け人、名手スコット・バーンズがプロデュース、聖地モリスサウンドスタジオでのレコーディングが功を奏し、キレの良いクランチリフとデス譲りの野太い轟音が絶妙なバランスで混ざり合う快作に仕上がりました。
ちょうどスラッシュから派生してデス・メタルが躍進を始めた時期という背景もあったのでしょう。筆者は当時デスメタルの新星かな?と思いつつジャケ買いした覚えがありますけど、思った以上にスラッシーで1粒で2度美味しい思いがしましたね~。
今回ピックアップした「Deliver the Suffering」は、”デスラッシュ化したスレイヤー”とでも形容したくなる、重量感のある音像を伴い激走する、怒涛のスラッシュ・メタル・チューンです!ボーカルがデス声でなく、意外としっかり歌っているので、ダーク・エンジェル辺りにも近いテイストを感じます。
冒頭のSEがやたらと長く、そのあとのイントロも長めなのでかなり焦らされるんですけど、その分、いきなり疾走し始めた瞬間の突進力はアドレナリン噴出間違いないでしょう!
スラッシュなのかデスなのか?どっちつかずに取られてしまったのが災いしたのかも?しれませんが、コンバットとの契約解消後に、バンドはあっけなく解散。2008年に一度復活したようです。
ぜひ、一度聴いてみてください!