※80年代中心にハマりまくったジャパメタあれこれを紹介していきます!
日本のハード・ロック・プロジェクト、 エア・パビリオン(AIR PABIRION)が、1989年にリリースした1枚目のアルバム『Cutting Air (Act 1)』の1曲目に収録。
エア・パビリオンをジャパメタ関連に入れて良いのか不明なところですけど、米持孝秋(Vo、G、Syn)によるプロジェクトで、小林正人(G)、中島重雄(Key)と、日本人メンバーが中心となっていますから、まあ大丈夫でしょう〜。
米持氏といえばギタリストというよりも、80年代に”TAK米持”の愛称で、ギター雑誌やCDのライナーノーツなどで数々の原稿を執筆して、ライターや評論家としての活躍の方が真っ先に思い浮かびます。シンコーミュージックのラジオCMでの英語のナレーションもインパクトがありましたね〜。
今では珍しくないことですけど、米持氏はその堪能な英語力も相まって、80年代当時の海外で、HM/HR関連の有名アーティストとの人脈を積極的に築きあげていきました。そして、ここでは自らの繋がりからファストウェイのリー・ハート (Vo)、ライオンのダグ・アルドリッチ (G)らをゲストに迎え作り上げたのが、本作ということになります。
歌詞も当然のように英語ですし、あくまでも洋楽ライクでメロディアスなHM/HRが展開されています。正直、ソングライティングの面では、練りこみが足りないというかアーティストとしての限界を露呈していて、専門誌のレビューで叩かれてましたけど、、ゲスト陣の頑張りもあり、それなりに聴ける内容になっています。チープなジャケットとリバーブかけすぎの音作りは改善してほしかったですけどね〜。
今回ピックアップしたオープニングに収められた「A Lonely Heart's Bleedin'」は、ドライヴ感のあるギターリフが光る、メロディ重視のヘヴィ・メタル・チューンです!リーのハイトーン・ボイスと、ダグによる中間部の凄まじいギターソロが聴けます。
メンツからも洋楽志向であるものの、どことなくラウドネスに近い雰囲気もありますね〜。隠しきれない日本人らしい侘び寂びも感じられるので、ジャパメタとして十分楽しめるでしょう。
この後、米持氏はさらに人脈とジャパンマネー?をフル活用した「海賊(Kaizoku)」というプロジェクトを展開しましたが、確固たる成功を収めるには至りませんでした。
ぜひ、一度聴いてみてください!