※タイトルに「METAL(メタル)」のワードが入った楽曲を紹介していきます!
フィンランドのヘヴィ・メタル・バンド、 バトル・ビースト(BATTLE BEAST)が、2011年にリリースした1枚目のアルバム『Steel』の4曲目に収録。
人口約550万人ほどの北欧の小国フィンランドにおいて、ヘヴィ・メタルは国民的な音楽として支持されているのは周知の通りですが、日本でそれが認識されたのは、ナイト・ウィッシュをはじめとした有名バンドが隆盛した2000年代以降ですよね。
とりわけ各種のフェスなどを通じて、フィンランドの若手HM/HRバンドが文化交流としても来日を果たした2010年以降は、メタル大国としての認識がより深まったと言えるでしょう。このバトル・ビーストには、そんなフィンランド発の新世代ニューカマーを象徴するバンドのひとつとして、とりわけ強い印象を受けました。
2008年にヘルシンキで結成されたバトル・ビーストは、勇壮なメロディが躍動する屈強で正統なるパワー・メタルを信条としましたが、その個性を決定づけたのがフロントを務める女性シンガー、ニッテ・ヴァロの存在だったでしょう。
お世辞にも女性シンガーに求められがちな可愛らしさや美麗なイメージとは程遠いニッテでしたけど、説得力ありまくりなパワフルなボイスと、堂々とした歌唱ぶりには度肝を抜かされましたね。
楽曲やバンドのパフォーマンスのレベルも高く、ヴァッケンの出場をかけたフェスを勝ち上がり、並み居るヨーロッパの強豪の中で注目を浴びて、このデビュー作がニュークリア・ブラストの目に留まったのも納得の結果でしょう。
ところが、ニッテが家庭の事情で脱退を余儀なくされ、再び女性シンガーのノーラ・ロウヒモが加入。日本での来日公演が複数回実現したほか、5枚を重ねたアルバムのうち4枚がフィンランドのチャートで1位を獲得するなど、国民的バンドとしての地位を確立しました。
それにしても、こうしたタイプのバンドが市民権を得ているどころか、普通に売れるフィンランドという国が、何とも羨ましい限りですね~。
今回はメタルタイトル括りで、ニッテ時代のデビュー作から「Justice and Metal」をピックアップしました!疾走感のあるパワー・メタルに程よい伝統的なハード・ロックのテイストがミックスされている点が、ありそうでなく斬新に思えます。
ヴィジュアルやキャラ立ちのインパクトが絶大なノーラもいいんですけど、個人的には声質、歌唱ともにニッテのほうが好みなので、この素晴らしいボーカルでもっと作品を聴きたかったですね。
ぜひ、一度聴いてみてください!