※これぞ80s!のイメージなヘア/グラム/LAメタル/R&R系を紹介していきます。
アメリカのハード・ロック・バンド、シック・ヴィッキ(SIC VIKKI)が、1993年にリリースした1枚目のアルバム『Kiss Me In French』の1曲目に収録。
Apple Musicのおすすめに出てきたシック・ヴィッキ。30周年記念のエディションが出て、最近ストリーミング解禁された?からかもですが、この変わったバンド名を目にするのは久々で、なんだか懐かしく感じましたね~。
シック・ヴィッキは、80sの真っ只中の1985年に東海岸のフィラデルフィアで結成されました。活動する中でメンバーチェンジを行い、1987年には中心人物のリッチー・コックス(Vo、G)が加入。作曲やリハに長期間を費やし、レコーディングも行います。
さらにシック・ヴィッキはニュージャージーのスタジオとの繋がりが生まれ、スタジオのオーナーに気に入られ多数の楽曲をレコーディングしました。2015年にリリースされた初期音源集には、この頃の音源も含まれるでしょう。
上がった音源はレコード会社に売り込むも反応は良くなく、オーナーを通じてキッス等で知られる著名マネージャー、ビル・オーコインへと繋がれます。このビルの手でオートグラフのスティーヴ・プランケットが起用され、プロデュースのみならずソングライティングも含めた深い関係が生まれたんですね。
1992年時点でオリジナルメンバーはいなくなり、ヘアメタルは本国で冬の時代の最中でしたが、日本のポリスターと契約。ロサンゼルスでレコーディングを行い、バンド結成から8年後に完成したのが、ビッグインジャパン目指すべく日本先行リリースされた本作でした。
スティーヴが全面に関わっているだけあり、自ずとオートグラフを想起させる、適度にメロディアスな要素を含む80sライクなアメリカンハードを全編で展開。アップテンポ、バラード等を織り交ぜ、ヘアメタル系のお手本的作風に仕上がっているのは流石ですね。
今回ピックアップしたアルバムタイトルを冠した「Kiss Me In French」は、ミッドテンポのヘヴィなリフとリズムを基軸に、キャッチーでポップなメロディを巧みに忍ばせた、メロディアスなハード・ロック・チューンです!適度にフックのあるサビはシンガロングを誘発し、必然的にオートグラフが脳裏をよぎるのはご愛敬でしょう。
バンドはヨーロッパでもそこそこ好反応を得たようですが、本国では当然無風状態で、1995年にはハードロック色を薄めた2枚目をリリースするも自然消滅してしまいました。
ところが2022年にシック・ヴィッキは再結成を果たし、新しい音源まで準備中だとか。それまでは全て聴ける旧作をストリーミングで味わいたいですね!
ぜひ、一度聴いてみてください!