※誰が聴いてもヘヴィ・メタル!な楽曲を紹介していきます!
スウェーデンのヘヴィ・メタル・バンド、ブラックスミス(BLACKSMITH)が、1985年にリリースした1枚目のミニアルバム『Gipsy Queen』の1曲目に収録。
前回のメタルど真ん中括りで80sの北欧メタラーのパラサイトをご紹介しましたが、このブラックスミスも80年代北欧メタルの黎明期を飾った知る人ぞ知るバンドです。
1983年に結成されたブラックスミスは、鍵盤奏者を擁する5人組。当時は実質3年ほどの活動期間のみで、その間に4曲入りEPの本作『Gipsy Queen』、加えて2曲入りの7インチシングル「Tomorrows Mystery」をParty Recordsなる地元のレーベルからリリースしただけでした。
当時は当然ながら日本盤はリリースされませんでしたが、2018年にギリシャのノーリモースレコーズがボーナス曲をつけたコンピCD 『The Early Years 83 - 86』を発掘し発表。これがリマスター等を施し日本盤化されて手に入りやすくなり、さらにはストリーミングでも味わえるようになったわけですね。ストリーミングでは前述の2枚からの6曲のみを聴くことができます。
そのサウンドは鍵盤奏者を活かした、いかにも黎明期の北欧メタルらしい仄かな様式美を感じさせるもので、ビスカヤやシルヴァー・マウンテン辺りにハマった日本人好みと呼べるもの。まだまだ粗削りで未完成とはいえ、きちんとしたレーベルのバックアップのもとに正式なフル音源を作っていれば、それなりに期待できる存在になっていたかもしれません。
シングルでは一転、北欧メロハーと呼びたくなるテイストも感じられて、十分に楽しめる内容になっているのも一粒で二度美味しいですよね。
今回ピックアップした「Gipsy Queen」は、ハモンドが終始響き渡る深紫~虹系の伝統的な様式美を80年代の北欧テイストで追求した疾走感のあるヘヴィ・メタル・チューンです!
決して上手くはないですが、血管がブチ切れんばかりのハイトーンを聴かせるヴボーカルの熱さはメタル度を高めてますし、中間部のお約束の決めフレーズ連発の鍵盤とギターの絡みもいい感じですね!
その後、1999年のドイツ・マサカーからの復活フル作は、当時日本盤が出ており、こちらもストリーミングで聴くことができます。ちなみに「ブラックスミス」で検索してもApple Musicはアホすぎで(汗)。まったくの同名異アーティストに紐づけされているので、楽曲やアルバムタイトルで検索が必要ですね。
ぜひ、一度聴いてみてください!