※生きる養分、大好物のメロハー曲を紹介していきます!
アメリカのメロディアス・ハード・ロック ・バンド、オープン・スカイズ(OPEN SKYZ)が、1993年にリリースした1枚目のアルバム『Open Skyz』の2曲目に収録。
メロハーマニアなら、みんな(おそらく)大好きなシンガー、ヒューゴ・ヴァレンティノの名を知らしめたニューヨーク出身のバンド、ヴァレンタイン。以前に楽曲紹介しましたが、スティーヴ・ペリーが憑依したごときヒューゴのミラクル・ボイスと、80s譲りの煌びやかさを放つ快活でメロディアスなアメリカン・ハード・ロックで、一躍注目を集めましたね。
しかし、時代はバッドタイミングで90年代にすでに突入。80s系HR勢への大逆風の中で、将来への高いポテンシャルを秘めたヴァレンタインのようなニューアクトも、失速を余儀なくされました。
通常はこれにてメジャー契約打ち切り~という残酷でお決まりなパターンになるわけですが、ヴァレンタインは違いました。なんとジャーニーの「オープン・アームズ」かよ!ツッコミをいれたくなる(笑)オープン・スカイズへときっぱりと改名。生き残りを欠けてメジャーのRCAからリリースされたのが本作でした。
その音楽性はメロディを重視しながらも、ハードな要素はかなり抑えられ、しっとりしたアダルトなロックといったあんばいで、ヴァレンタインとは大きく変化。一聴するとはっきりいって地味だなと。時代性を現すような少し荒涼としたムードすら漂っています。
メロディの強いフックもないため諦めそうに(汗)なるんですけど、ぼんやり何度かリピするとじんわりと染みてくるんですよね。即効性はない典型的なスルメ作品といえるでしょう。やはり、リッチー・ジトーのプロデュースで上質な音作りがなされていますから、今時の机上でつくったメロハー作品とは違うメジャーな作品であるのは間違いありません。
今回ピックアップした「Nothing Without You」は、しっとり静かなギターのリフレインが繰り返される中で、優しいヒューゴの表現力が味わえるメロディアスなロック・チューンです!
空間を生かしたソフトロック的なムードで、もはやギターも歪んでませんけど、メロハーマニアにはじわじわと染みる部分もあるはず。コーラスでイーグルスのティモシー・B.シュミットが参加しています。
結局、オープン・スカイズも長続きせず、ヒューゴはソロ活動に移行して日本デビューを果たしました。
ぜひ、一度聴いてみてください!
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