※CDじゃなくても、ストリーミングで聴ける新作をご紹介します!
2024年8月23日、スウェーデン/アメリカのAORプロジェクト、チャンプリン・ウィリアムス・フリーステット(CAMPLIN・WILIAMS・FRIESTEDT)の約4年ぶり3枚目のアルバム『CWF3』がリリースされました。
念のため整理しておくと、CWFは元シカゴのシンガーのビル・チャンプリン、TOTOのシンガーのジョセフ・ウィリアムス、そして北欧スウェーデンのAOR系のプロデューサーにしてギタリストのピーター・フリーステット、3人の頭文字を関したプロジェクトです。
ビッグネームのTOTOmeetsシカゴによるレジェンダリーなツインボーカル、さらには北欧AORが誇る才能の合体という、まさに現代AORにおける貴重なスーパープロジェクトと言えますね。今年で77歳のビルを筆頭に、64歳を迎えるジョセフ、51歳のピーターと、世代を跨ぎながらAORという共通キーワードのもと集まったのも興味深いところでしょう。
サウンドの方はこの3人に期待される通り、良質でハイクオリティな極上のウェストコーストAORが全開。懐かしさと同時に、決してなくならない永遠のサウンドをたっぷり堪能できる作品を創り上げてきました。本格的で80sライクなAORサウンドを世に紡いでくれる貴重な存在ですよね。
2015年にデビューアルバムの 『CWF』 をリリース。各人の本業を考えるともしかして一過性のプロジェクト?と思いきや、2020年には2枚目の『CWF2』 、さらに2023年にはEP 『CARRIE』 をリリース。2016年には来日公演まで行うなどライヴも実践し、緩やかなれどコンスタントに活動を継続してきました。
今作は昨年のEP以来の音源ですが、ストリーミングでも同時解禁されて、アルバムが2種類アップされてます。日本盤CDに収録された、ライヴなどのボーナストラック4曲を含んだ15曲入りヴァージョンもアップされているのは嬉しいところですね〜。
アルバムの本編には、先のEPの楽曲やリレコ曲、さらにはインスト曲も含まれています。レコーディングメンバーには3人に加え、ゲストとしてジェイソン・シェフ、マイケル・ラフ、タマラ・チャンプリンらが名を連ねました。
注目のアルバムの方向性はいささかのブレもなく、才能あるアーティスト達の結晶ならではの上質にして爽快、緻密、アーバンなムードをふんだんに漂わせたAOR佳曲が次々と流れてきて、期待通りの仕上がりになっていて嬉しい限りです。
HM/HRファン視点で強いていうなら、北欧メロハーファンにはお馴染み、ワーク・オブ・アート等で活躍するロバート・サールがソングライティングに参加した3曲の印象ゆえか、ややロック色が強まっているように感じる分、メロハーファンにはさらに美味しさが増した作風と言えるでしょう。
唯一、物申したいのは恐ろしいほどダサい(汗)ジャケットアートワーク。デビュー作はまだマシでしたけど、前作と今作は、今時シロウトでも作れる不自然な合成画像で閉口させられます。。
今回はアルバムの1曲目に収録された、ロバート・サールのペンによる爽快なメロディアス・ロック・チューン「Brighter Day」をピックアップしました!毎作、アルバム1曲目はこうした爽快にハードドライヴィングする楽曲でスタートしてくれますが、今回も掴みは完璧ですね。中間部にヴァン・ヘイレンの「Dreams」をオマージュしたフレーズが登場するのも、HM/HR視点では嬉しいところです!
9月には2度目の来日も予定されていますし、秋に向けてじっくり聴きこんでいきたい1枚ですね!
聴いてほしい度
88%
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