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アメリカのメロディアス・ロック・シンガー、ジミ・ジェイミソン(Jimi Jamison)が、2008年にリリースした3枚目のソロアルバム『Cross road Moment』の12曲目に収録。
日にちを失念してしまい数日遅れてしまったんですが、、今年9月1日は2014年の同日に、元サバイバーの名シンガー、ジミ・ジェイミソンが亡くなってからちょうど10年目の節目でした。まだ63歳の若さ、その唯一無二の歌声と歌唱は円熟味を増していた時期だったので、突然の別れはショックだったのを記憶しています。
「Eye of the Tiger」の特大ヒットを飛ばしながらも、まるで一発屋だったかのようにセールスが急降下していったサバイバーに、デイヴ・ビックラーに代わり加入。不朽の名盤『Vital Signs』を生み出す原動力となり、全米チャートを席巻。スティーヴ・ペリーらと並び、メロディアス・ロックを代表する歌声は我々の耳に永遠に刻まれました。
サバイバー時代に残した数多くの名曲における名歌唱は、挙げ始めるとキリがないほどですけど、ソロ活動後の音源も良いものが沢山ありますよね。以前ご紹介したキンボール・ジェイミソンのようなプロジェクトも素晴らしかったですけど、ジミの大きなアー写をあしらったジャケットのソロ名義作『Cross road Moment』の充実ぶりは光るものがあります。フロンティアーズの数多いリリースの中でもトップクラスでしょう。
ソングライターとして、サバイバー時代の盟友、ジム・ピートリックが全面協力。手抜きなしで良曲を多く提供し、それをジミが大人のダンディズム溢れる歌唱で表現しています。サバイバーのようでひと味違う作風は、ジミの歌声の魅力を再認識させてくれますね。
今回ピックアップした「That's Why I Sing」は、希望を照らすように展開していくメロディラインが感動を呼び覚ましてくれる、メロディアス・ハード・ロック・チューンです!
収録曲の多いアルバムにおいて後半密やかに収められていますが、稀代のメロディメーカーのジムならではの名曲と言えるでしょう。ジミのサバイバー時代以上に脂の乗り切った歌唱も素晴らしいですし、転調して高みに昇っていくエンディングもいいですね。
ちなみに、ギターとしてはトミー・デナンダーは他曲だけのようで、ここでは無名時代のジョエル・ホークストラのクレジットが確認できます。
本作に限らずにこれからもジミの残してくれた音楽を堪能しつつ、またご紹介していきたいと思います!
ぜひ、一度聴いてみてください!
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