アンヴィル(exANVIL)の元ギタリスト、デイヴ・アリソン(Dave Allison)が、2024年9月30日に亡くなりました。
年齢や死因など詳細はまだ公表されていませんが、デイヴは初期アンヴィル、つまり全盛期のアンヴィルをリップスとともに支えたオリジナルギタリストでした。在籍したのは1978年頃から10年間ほどになります。
デイヴが参加したアンヴィルの音源を改めて整理すると、スタジオアルバムでは1981年『Hard 'n' Heavy』、1982年『Metal on Metal 』、1983年『Forged in Fire』、1987年『Strength of Steel 』、1988年『Pound for Pound 』という5枚に加え、1989年のライヴアルバム『Past and Present – Live in Concert 』が残されています。
とりわけ初期3枚は、今もアンヴィルを代表する作品群として、ダイハードなメタルファンに語り継がれているでしょう。アンヴィルのリードシンガーは勿論リップスですが、例えばこの3枚の中で、デイヴがボーカルを務めている楽曲がありますね。
1枚目の「I Want You Both (With Me)」「Oh Jane」、2枚目の「Stop Me」、3枚目の「Never Deceive Me」がそれらで、デイヴ自身がソングライティングも手掛けています。改めてアルバムの中で聴くとちょっと異色な楽曲が多く、メタルというよりハードなロックンロールっぽくもあり、デイヴの音楽的な嗜好が伺えます。
初期アンヴィルは、アースシェイカーを帯同した初来日と、スーパーロック84フェス大日していますが、筆者も当時スーパーロックで観たデイヴの雄姿が思い出されます。トップバッターで登場したアンヴィルは、リップスのキャラが強烈すぎましたけど、下手でギターをかき鳴らすデイヴは、ヘアメタル風のカットTシャツとバンダナを着用した童顔のイケメンで、アンヴィルの若々しさを象徴する存在の一人だったと思えますね。
アンヴィル脱退後の動向は不明でしたが、2017年に一度だけアンヴィルのライヴで演奏しており、リップスやロブ・ライナーとステージで再会した様子がYouTube上で確認できます。映画『夢を諦めきれない男たち』で、突如注目された、かつてのバンドを嬉しく思っていたんでしょうか。
追悼の1曲としては、デイヴの楽曲、歌唱もいいのですが、やはり灼熱のスーパーロックでの演奏が甦る名曲「School Love」を聴きながら、ご冥福をお祈りしたい思います。
R.I.P. Dave Allison
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