キッス(KISS)のオリジナルギタリスト、エース・フレーリー(Ace Frehley)が2025年10月16日に亡くなりました。74歳でした。
HM/HRファンにとっては、7月のオジー・オズボーンに続くビッグネームの訃報が届いてしまいました。音楽系の媒体のみならず、一般のニュース媒体でも取り上げられ、Xのトレンド上位も独占するなど、エースの知名度の高さを改めて実感させられました。
エースについては、10月上旬にスタジオでの転倒がきっかけによる健康上の問題で、アメリカでのツアーの予定をキャンセルしたニュースが伝えられていました。その時は軽くこけた程度の印象だったので、まさか脳出血を起こし、今回の悲報に至るとは誰も予期しなかったでしょう。
ポール・スタンレー、ジーン・シモンズ、ピーター・クリスから追悼コメントが発表されました。それを読むと、長い歳月の中で紆余曲折を経て、お互いの関係性が変わっていっても、彼らが未だにエースのことをいかに深くリスペクトしているのかが伝わってきます。キッスの創設メンバーの4人だけに通ずる、特別なスピリットは永遠なんでしょうね。
多くの著名アーティストからも追悼コメントが続々と届いていますが、エースがHM/HRシーンだけでなく、音楽シーンにおいて幅広く、大きな影響を与えてきたのかを示しているかのようにも見えます。
4者4様のキッスのにおいて、「スペースマン」の愛称と特異なキャラクターとともに愛されてきたエース。長きに渡ってギターキッズに影響を与えてきましたが、70年代半ばから80年代初頭、ロックギターに夢中になっていた方々の多くは、とりわけ影響を受けているでしょう。
筆者もそんな一人でした。エディ・ヴァン・ヘイレンのようなテクニックを売りにするギターヒーローではなくとも、ペンタトニックのお手本のような絶妙なフレージングを繰り出すエースは、エアギターをしたくなる初めての対象でした。
3ピックアップが特徴の当時の愛器、レスポールにも憧れましたね。グレコやトムソンなんていう廉価なコピーモデルが出てましたけど、雑誌に載っている広告をしげしげと眺めた日々を思い出します。思えば一番最初に憧れたギターヒーローだったのかもしれません。
キッスのみならず、ソロやフレーリーズ・コメットでも良質なハード・ロックを生涯生み出し続けたエース。これからもそれらの数々を味わい続けていきたいと願います。今回はエースの極上のギタープレイと、特徴あるボーカルが堪能できる代名詞の1曲「Shock Me」を、名ライブ盤『Alive Ⅱ』のヴァージョンで聴きながら、ご冥福をお祈りしたい思います。
R.I.P. Ace Frehley
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