※誰が聴いてもヘヴィ・メタル!な楽曲を紹介していきます!
ドイツのヘヴィ・メタル・バンド、ヘヴンズ・ゲイト(HEAVENS GATE)が、1989年にリリースした1枚目のアルバム『In Control』の6曲目に収録。
80年代末期〜90年代初頭にかけての、ジャーマン・メタル・ブームの立役者のひとつが、このヘヴンズ・ゲイトでした。とりわけ、ビッグ・イン・ジャパンの典型として、当時日本での人気が沸騰していたのを思い出します。
いわゆる典型的なハロウィン直系のメロディック・パワー・メタルなれど、ヘヴゲ(なんて呼ばれてましたね〜)の場合、よりジューダス・プリースト辺りからの影響が顕著に伺える、正統派メタルのテイストが、絶妙なバランスでミックスされていたのが特徴的でした。メロパワ好きと正統派好きの両方を、上手く取り込めていましたし、若さ溢れるバンドイメージも、日本での高い人気にも繋がったのでしょう。
作品の完成度は、2枚目の『Livin In Hysteria』に軍配が上がるものの、サシャ・ピートが参加前で、未だマイナー臭が漂う『In Control』が、勢いという意味ではダントツです。今回ピックアップした「Tyrants」は、特に人気が高かったメタル度の高い疾走チューン。ゴリゴリと刻まれるメタルリフと、シンガロングできるサビメロを聴けば、ヘッドバンギングは不可避でしょう!
特筆すべきは、トーマス・リトケの超絶なハイトーンヴォイス!いわゆるメロパワにありがちなキスケ系ではない、よりストロングな絶唱スタイルが、メタル魂を熱くさせてくれます。またこれでもかと劇的に展開していく、長尺のギターソロは、聴きごたえに溢れています!
ハロウィンらと並んで、未来のジャーマン・メタル・シーンを牽引していく存在になるかと思いきや、3枚目以降はなぜかパッとせずに、そのまま消滅してしまったのは拍子抜けで、本当に残念でした。それでも、ジャーマン・メタルの歴史で、いつまでも記憶に残るバンドだと思います!
ぜひ、一度聴いてみてください!
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