※CDじゃなくても、ストリーミングで聴ける新曲をご紹介します!
ドイツのヘヴィ・メタル・バンド、アクセプト(ACCEPT)が、約3年ぶり16枚目となるニュー・アルバム『Too Mean to Die』のリリースに先駆け、新曲を公開しました。
当初は2021年1月15日発売の予定が、現時点で1月29日に延期になっています。ヨーロッパのプレス工場や流通が、現在の世界情勢で正常に機能していないようですね。ライヴビジネスだけでなく、音源のリリースにもコロナ禍の影響が出てきてしまいました。今後、こういった事例が拡がらないことを祈りたいところです。
さて、2009年に元T.T.クイックのマーク・トーニロをヴォーカルに迎えて以来10年以上、アルバムも新作で5枚目を数えています。どのアルバムでも高品質な正統派メタルを創り出し、今や世界規模ではスコーピオンズと双璧をなす、ジャーマン・メタルの重鎮に登りつめたと言って良いでしょう。
今作では、ベースのピーター・ヴァルデスが離れ、オリジナル・メンバーは、ギターのウルフ・ホフマンだけになってしまいました。それでも、現時点でストリーミング上で聴ける3曲を聴く限り、その影響は全く感じられず、杞憂は皆無です。トリプルギターになったそうですけど、ウルフこそが現行アクセプトの全てなんでしょうね。
今回も、前4作と何ら変わらぬ、硬質でレベルの高い正統派メタルを、安心して堪能できるでしょう。しか〜し!変わらないことが、少々悪い方向に出始めてきたかなあ〜、と懸念したのも正直なところです。いわゆるマンネリズムの罠に陥り始めた気がします。
ウド時代の黄金期のアルバムは、アクセプトらしいメタルを土台にしながらも、それぞれに微妙に異なるカラーがありました。さらには、アルバムの中も意外にカラフルで、例えば「ミッドナイト・ムーヴァー」や「スクリーミング・フォー・ラヴバイツ」のような、バリエーション豊かな曲が入っていました。
対して、現行アクセプトのサウンドは、悪い意味で“単色”に聴こえてしまいます。全てが予定調和すぎて、どこかで聴いたような曲ばかりで、敢えてこの新作を聴く意味を見出せないんですよね。。。
アンディ・スニープのプロダクションは良質なものの、音圧の掛け方とか、これまでのアルバムと何ら差異が無さすぎで、他のバンドとの差別化も見出しにくいほどです。そうした意味では、熱烈なアクセプトファンでも、疑問を感じ始める作品なのかもしれません。
聴いてほしい度
70%