※思わず一人モッシュしたくなる!スラッシュメタルを紹介していきます。
アメリカのハード・コア・パンク/ スケーターズ・ロック / スラッシュ・メタル・バンド、スイサイダル・テンデンシーズ(SUICIDAL TENDENCIES)が、1988年にリリースした3枚目のアルバム『How will I Laugh Tomorrow When I Can't Even Smile Today』の1曲目に収録。
かつて対立軸で語られていたメタルとパンクの関係が、80年代中期のスラッシュ・メタル・ムーブメントの中で、少しずつ変化を遂げていきました。それは幾つものスラッシュ系のバンドが、パンクからの影響を公言したり、実際にメガデスがセックス・ピストルズの「Anarcy In the UK」をカヴァーしたりと、メタルサイドからの歩み寄りが先行したように見えましたね。
そんな中で、ハード・コア・パンク、スケーターズ・ロック側の重要バンド、スイサイダル・テンデンシーズが、スラッシュ・メタル的なサウンドに近づいたのには、当時驚きました。しかも、いかついギャング風の風貌はそのままに、その辺のスラッシャーが吹っ飛びそうな、キレのあるクランチリフが炸裂し、メタルサイドの耳からも素直に快哉を上げたくなる強烈な一発を届けてくれました。
今回ピックアップした「Trip At the Brain」は、まさにバンドのスラッシュ化を象徴する最高にスラッシーなチューンです!未だメタルらしい重低音は薄めですが、リフのキレとグルーヴ感、さらにメタルっぽいリードギターまで導入し、耳を奪われます。
マイク・ミューアの歌メロの乗せ方や曲アレンジのそこかしこに、これまでの音楽性も滲ませたミクスチャー具合が、スイサイダルの個性になっていきましたし、その後、ファンクの要素も加味されていきましたね。
メタリカのロバート・トゥルージロが在籍していたり、近年は元スレイヤーのデイヴ・ロンバードがタイコを叩いたりと、考えてみれば、音楽性の斬新さに加えて、その人脈からも、エクストリーム系の最重要バンドのひとつと言っていいでしょう。
脳みそがたくさん出てくる、まあまあホラーなMVもストリーミングで楽しめます!
ぜひ、一度聴いてみてください!
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