※生きる養分、大好物のメロハー曲を紹介していきます。
スウェーデンのメロディアス・ハード・ロック・バンド、マスカレード(MASQUERADE)が、1992年にリリースした1枚目のアルバム『Masquerade』の5曲目に収録。
日本で人気だったTNTが、超名作『Intuition』発表後にリリースした『Realized Fantasy』は、サウンドの方向性が変わってしまい、以前のコラムでも書いたんですが、ファンの失望を招きましたね。
TNTファンが抱いたそんな失意の中で、まさに彗星の如く救世主として登場したのが、このマスカレードでした。TNTのフォロワー現る、なんて生易しいものではなく、このデビュー作では、『Intuition』期のサウンドをまんま再現しており、びっくりを通り越えて、これ大丈夫か?と心配になりましたね〜。
中途半端に似ているバンドは、北欧や他にも存在したかもしれないのですが、トニー・ハーネル激似のヴォーカルのハイトーンや声質、ロニー・レ・テクロ丸出しのギターの音づくりやフレーズの細部に至るまで、どんだけ研究したの?というレベルです。最初はTNTご本人の監修か?と、思わず疑ってしまいました(笑)
ここまでなら、ただのモノマネ、パクリ野郎(笑)になってしまいますけど、マスカレードの場合、楽曲の質がめちゃくちゃ高い!んですね。メロディやアレンジの組み立て方が最高です。メンバーのパフォーマンスや透明感のあるプロダクションも良質ですし、モノマネを超越した奇跡の1枚になっています!
今回ピックアップした「Ride with the Wind」は、一聴したらわかりますけど、『Intuition』収録の「Take Me Down(Fallen Angel) 」が元ネタです(笑)。キーボードやリードギターのアレンジは、ちょっと真似し過ぎましたね(笑)。でもキャッチーなメロディが踊る、北欧メロハーの佳曲に仕上がっています。
マスカレードは次作で突然重々しいヘヴィなサウンドに豹変してしまい、TNT以上の失望感を味わせてくれました。。こちらは駄盤コーナーでまた紹介するかもしれません。ともあれ、この方向性は、『Masquerade』アルバム1枚だけですので、その希少性と輝きは、今も失われないのでしょう。
ぜひ、一度聴いてみてください!
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