【楽曲紹介】シャイ（SHY）「Just Love Me」

※生きる養分、大好物のメロハー曲を紹介していきます！

イギリスのメロディアス・ハード・ロック・バンド、 シャイ（SHY）が、1987年にリリースした3枚目のアルバム『Excess All Areas』の4曲目に収録。

80年代から90年代に登場したメロハー系の数ある名作の中でも、この『Excess All Areas』は、個人的にも５本指に数えたいほど大好きな作品です。イギリスのメロハー系バンドらしい気品と作品全体を覆い尽くす哀感と叙情性は、何度リピートしても新鮮な感動を運んでくれます。とりわけトニー・ミルズの点に届くようなハイトーンヴォイスは、息を呑むほどに絶品ですよね〜。

収録された楽曲自体は、ギターのスティーヴ・ハリスの作品のみならず、ドン・ドッケンを始め外部ライターも起用し、全米マーケットを意識したノリの楽曲も含まれています。ですが、そうした楽曲においても、ニール・カーノンの緻密なプロデュースと英国産ならではのバンドのパフォーマンスと相まってか、カラッと明るい曲調にはなりきれず、どこかしっとりとした質感を残している部分が何とも魅力的に聴こえました。

シャイにとって万全の体制で全米マーケットを目指したものの、レーベルであるRCAのプッシュも不完全で、結局は巨大マーケットをこじ開ける夢は叶いませんでした。けれども、日本での評価は高く、それだけの価値ある後世に伝えたい作品であることは間違いないでしょう。

そんな名作も含め、シャイ関連は残念ながら未だ殆どストリーミング化されておらず、、（泣）。今回ピックアップした「Just Love Me」だけが、EPとしてストリーミング化されています。叙情的な始まりから、目の前が開けていくように爽快なサビへと一気に繋がっていく展開が俊逸なバラード調の佳曲です。アルバムの世界観の一端を十分に感じ取れるでしょう！

ふと思えば、トニーとスティーヴはすでにこの世にいないわけで、、、シャイの新しい音楽をもう聴けないなんて、言葉にできないほど残念なことですね。それだけに、彼らが残してくれた素晴らしい音楽に触れられる機会が、ストリーミングにおいても含めて、少しでも増えることを願いたいと思います。

ぜひ、一度聴いてみてください！