※生きる養分、大好物のメロハー曲を紹介していきます!
イギリスのメロディアス・ハード・ロック・バンド、ダンテ・フォックス(DANTE FOX)が、1996年にリリースした1枚目のアルバム『Under Suspicion』の1曲目に収録。
メロハー不遇の90年代において良質なリリースを続けた英国のレーベル、NOW and THEN。今はすでに消滅していますが、92年に設立されて以来、ゼロコーポレーションほか、日本の各レーベルにライセンス契約で、日本マーケット向けの貴重なメロハー系作品の供給源となっていました。ダンテ・フォックスのデビュー作も本国ではNOW and THENで、日本盤がエイベックスから翌年にリリースされています。
89年に結成されたダンテ・フォックスは、女性ヴォーカリストのシュー・ウィレッツをフィーチャーし、キーボード奏者も擁した爽やかでポップなメロハーサウンドを身上として聴かせてくれます。
英国産らしいどんよりとした叙情性はさほど感じられず、むしろアメリカナイズドされているように聴こえます。クセがなく聴きやすい女性ヴォーカルの声質の印象から、ハートやサライヤなどを想起させるからかもしれません。
今回ピックアップした「Lost and Lonely Night」は、大陸的な壮大さも感じさせる、アルバムのオープニングを飾るキャッチーなメロハー・チューンです!印象的なフックを配したサビメロの展開など、女性シンガーを配したメロハーアクトとして、十分及第点を与えられる楽曲に仕上がっています。
他の曲にも言えることですが、楽曲の練り具合やアレンジ、サウンドプロダクションは、正直まだまだ発展途上の印象が強く、音楽性からもメジャーレーベルで一流のプロデューサーを配せば、磨かれる伸び代がありそうと思わせてくれましたね〜。
アルバムにはシャイのトニー・ミルズも参加して華を添えています。メロハー系には困難な時代の活動にも関わらず、その後も2000年代にかけてアルバムを数枚リリースしており、こちらもストリーミングで楽しめます。
ぜひ、一度聴いてみてください!