※誰が聴いてもヘヴィ・メタル!な楽曲を紹介していきます!
アメリカのヘヴィ・メタル・バンド、エア・アパレント(HEIR APPARENT)が、1989年にリリースした2枚目のアルバム『One Small Voice』の2曲目に収録。
80年代後期から90年代初期にかけて数多いたクイーンズ・ライチ(あえて当時の表記で笑)フォロワーでは、リーサルあたりと並んでマイナーながらもクオリティの高い代表格が、このエア・アパレントでした。
バンド自体は83年に結成され、80sメタルの影響下で活動し、デビュー作は濃いマニア御用達の、フランスのブラックドラゴンよりリリースされています。アメリカのバンドなれど、いかにも当時のヨーロッパで受けそうな正統派メタルだったこともあり、イギリスのメタルハマー誌のサポートを受けて、ドイツやオランダを始めヨーロッパを主戦場にライヴ活動を続けたようです。ドイツのロックハード誌ではかなりの高評価を得ていますね。
順風満帆の中、ヴォーカリストを交代し、キーボード奏者を迎えて制作されたのが『One Small Voice』でした。ここでは、クイーンズライチのサウンドの変化に影響を受けるように、よりテクニカルでプログレッシヴな要素を、ふんだんに散りばめたサウンドへと方向性を定めていきました。イマジネーションを掻き立てられるアートワークも、1枚目とは見違えるクオリティでしたね。筆者も当時ジャケ買いしました(笑)。
今回ピックアップした「Crossing the Border」は、そんなエア・アパレントの新機軸を象徴するような楽曲です!シークエンサー風のキーボードを効果的にフィーチャーしたイントロから、アップテンポのプログメタルへと展開して行きます。若干くぐもり気味ですが、このクラスのバンドとしてはかなり歌えている、スティーヴ・ベニートのハイトーンヴォイスは、まさにジェフ・テイトが憑依しているようです。
折角の良作を世に出したエア・アパレントでしたが、リリースを前にして突然解散。。シアトルのバンドですから、グランジの波を感知したんでしょうか。。しかし、2000年以降に再結成、近年3枚目のアルバムをリリースしていて、こちらはストリーミング化されています。
ぜひ、一度聴いてみてください!
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