※まさにHM/HRの黄金時代、80年代を彩った楽曲を振り返ります!
イギリスのロック・ヴォーカリスト / ベーシスト / ギタリスト、グレッグ・レイク(Greg Lake)が、1981年にリリースした1枚目のソロアルバム『Greg Lake』の1曲目に収録。
日本ではゲイリー・ムーアの知名度と人気から「グレッグ・レイク&ゲイリー・ムーア」の名義で発売された作品ですね。次作も同じ名義が使われていますが、勿論実際には原題通りグレッグのソロ作品になります。
当時ソロでのブレイクを目前にしていたゲイリーですが、ジェット・レコードとの契約問題を抱え、ソロ活動を一時ストップせざるを得ない状況でした。一方、グレッグはELP脱退後、本格的にソロ活動を開始したところで、しかもゲイリーと同じマネジメントだったこともあり、両者のコラボが運とタイミングが合致して、この奇跡のコラボが実現したんですね。
完成した作品は、グレッグにとっては初めて比較的ストレートなロックに接近しながらも、振り幅の大きい楽曲が収録されています。ゲイリーのギターは至るところで堪能できますが、その決定打は何と言っても、今回ピックアップした人気曲「Nuclear Attack」でしょう!
ゲイリーが作った中でも指折りの印象的なリフで始まるこのハード・ロック・チューンは、ジェット時代にお蔵入りになっていたゲイリーの作品「Dirty Fingers」などにも収録されていますね。個人的にはグレッグの朗々としたお得意のヴォーカルスタイルと、ゲイリーの激アツなギターのコントラストがたまらない、このヴァージョンが一番気に入っています。
バックを固めるメンバーに、マイケル・シェンカーでお馴染みのテッド・マッケンナの名前がクレジットされているのが嬉しいですね。中間部のスリリングなインタープレイでの各楽器の絡み具合は、この時代ならではの名演のひとつといえるでしょう。
グレッグ、ゲイリー、そしてテッドと、今は亡き3人になってしまいましたけど、天国でこの曲をセッションしているかもしれませんね。ほぼ同時期に同じメンツで作られた次作『Manoeuvres』も良い作品なので、また機会があればご紹介したいと思います。
ぜひ、一度聴いてみてください!