※プログレ知識薄めのHM/HR視点で選ぶプログレをご紹介します!
イギリスのプログレッシヴ・ロック・バンド、 エマーソン・レイク&パウエル(EMERSON LAKE & POWELL)が、1986年にリリースした1枚目のアルバム『Emerson, Lake & Powell 』の1曲目に収録。
この週末に「コージー・パウエル伝〜悪魔とダンス」という新刊書籍を手に入れました。長編だけにゆっくり読み進めている中で、今回はふと思い出したコージー関連の活動から取り上げてみましょう〜。
70年代末から80年代かけて、レインボーからMSG、そしてホワイトスネイクへと、スティックを持った渡り鳥となったコージーは、ついにはホワイトスネイクも脱退。その動向が注目されましたが、次なる展開でグレッグ・レイク、キース・エマーソンと活動を共にしたのには驚かされました。
ハード・ロックドラマーの代表格であるコージーが、プログレど真ん中の世界へと足を踏み入れたのは、なんだかしっくりこない違和感があったものの、カール・パーマーの”P”と対応したパウエルの”P”とは、上手くできすぎてるなあ、これまた驚かされたものです。
それでも、完成した音源を耳にして様々な不安が吹き飛んだと同時に、コージーのドラミングによる化学反応が起こっており、賛否はあれど、名うての3人が集まっただけある高品質な作品だなあと実感させられました。
当時、カールが在籍したエイジアの空前の成功が、70年代のプログレマスター達に衝撃を与えたのは想像に難くないですが、 エマーソン・レイク&パウエルの方がよりプログレ色を残しつつも、やはりシングルカットができるほどコンパクトでキャッチーな要素も盛り込まれました。実際、アルバムは全米ビルボード23位のセールスを記録し、その試みは一定の成功をおさめましたね。
今回ピックアップした「The Score」は、日本では特にプロレスファンなら誰もが反応するほどベタな1曲ですが、新日本プロレスのテーマとして永く広く知れ渡っている、プログロックの佳曲です!ある意味、プログレとコージーのドラミングを、最も広く世に知らしめた楽曲とも言えるでしょう。
お馴染みのメロディは曲前半の一部で、実際には9分以上の長尺になり、4分過ぎからヴォーカルパートもあります。HM/HRファンでも意外と全編は耳にしたことがない人も多いと思いますので、じっくりストリーミングで再確認してほしいですね!
ぜひ一度、聴いてみてください!