※まさにHM/HRの黄金時代、80年代を彩った楽曲を振り返ります!
アメリカのハード・ロック・バンド、ゼブラ(ZEBRA)が、1983年にリリースした1枚目のアルバム『Zebra』の1曲目に収録。
デビュー作のジャケット写真でわかるように、トリオ編成のゼブラは、日本盤こそリリースされていたものの、当時日本ではほとんど話題になりませんでした。全盛期の80年代〜90年代にスタジオ作3枚、ライヴ盤1枚をリリースしていますが、その音楽性の高さを考えると、過小評価としか言いようがありません。
バンドイメージや音楽性に、80sのHM/HRにあったような派手さが全くなかったのが、そうした要因の1つなんでしょうけど、玄人好みのバンドいう点で、どこかトライアンフ辺りの状況と似ている気がします。
ゼブラの作品を聴くと、中心人物でギター、ヴォーカルを兼務するランディ・ジャクソンの豊かな才能を、まずは体感できるでしょう。個性的で少しクセの強い声質は、ロバート・プラントやゲディ・リーを自ずと想起させますが、バンド自体の音楽性も、ツェッペリンやラッシュからの影響を強く感じさせますよね。
それが単なるクローンにならず、ゼブラ独自のハード・ロックとして機能しているのは特筆すべき点です。どの作品も良質なんですが、ジャック・ダグラスのプロデュースで、全米29位に上昇した最大のヒット作『Zebra』が、取っ掛かりとして聴くべき作品でしょう。
今回ピックアップした「Tell Me What You Want」は、シングルとしてスマッシュヒットした、比較的ヘヴィなリフを主体にしたハード・ロック・チューンです!70sのハード・ロックテイストに溢れた味わい深い曲調と、ランディの天に突き抜けるようなハイトーンヴォイスが光る珠玉のパフォーマンスは、聴きごたえたっぷりですね。
そういえば、このアルバムの収録曲「Take Your Fingers from My Hair」は、ドリーム・シアターにカヴァーされています。本物だからこそわかるゼブラの魅力を感じ取っているんでしょう。他にも良曲がたくさんあるので、またご紹介したいと思います!
ぜひ、一度聴いてみてください!
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