※まさにHM/HRの黄金時代、80年代を彩った楽曲を振り返ります!
ドイツのヘヴィ・メタル・バンド、スコーピオンズ(SCORPIONS)が、1980年にリリースした7枚目のアルバム『Animal Magnetism』の1曲目に収録。
約7年ぶりのニューアルバム『Rock Believer』発売にちなんで、今週〜来週は個人的にリアルタイムで聴いてきた、マティアス・ヤプス加入後のスコーピオンズのアルバムから、比較的代表曲以外の注目曲を1つずつ選んでいます。
マイケル・シェンカー参加で話題になった前作、HM/HR史に残る次作の狭間の本作は、比較的通好みのアルバムみたいに位置付けられてますけど、改めて聴くと、楽曲も粒揃いで、80年代に入っての1作目として、申し分のない完成度を誇ります。
確かに、前作でマイケルが注入した強い哀感や、とりわけ次作に見られる、なりふり構わぬ弾けたエナジーがあまり感じられず、決定的と呼べる1曲が正直ないのも、地味に捉えられる原因だったのかもしれません。ライヴの定番の「The Zoo」のヘヴィさはカッコいいんですけど、派手さはないですからね。
ようやく独り立ちマティアスにしても、未だ遠慮がちに様子見といった感じで、振り切ったプレイはしていないですし、クラウスも声帯の手術前からか、ちょっとざらついた歌唱が聴かれます。
それでも、楽曲や演奏のトータルのバランスの良さは特筆もので、聴くたびに良くなっていくスルメ系アルバム(笑)で、個人的にはスコーピオンズの数ある作品の中でも、かなり上位にランクする大好きな作品です!
クラウスのスクリーミングシャウトが光る「Hold Me Tight」とか激渋の曲もいいんですが、今回は無難に、これぞスコーピオンズ!と言えるオープニング曲「Make It Real」をピックアップしました!
適度なテンポ、適度に叙情性、適度なヘヴィ感と、全てが程よいスコピ節HM/HRがぎゅっと凝縮されていて、ほんと最高です!色々なHM/HRを聴いても、最後はこういうところに戻っていきたくなる安心感がありますね〜。
マティアスもイントロから情感溢れるフレーズやオブリガードも連発していて、次作での名演に繋がる存在感を発揮しています!
ぜひ、一度聴いてみてください!