※思わず一人モッシュしたくなる!スラッシュメタルを紹介していきます。
アメリカのスラッシュ・メタル・バンド、ワーガズム(WARGASM)が、1988年にリリースした1枚目のアルバム『Why Play Around? 』の2曲目に収録。
今回のスラッシュ括りも、前回のアット・ウォーに続き、戦争がらみのバンド名を冠したパワートリオ、ワーガズムです。東海岸のマサチューセッツ州ボストン出身のワーガズムは、元々オーバーキルというバンド名で活動していたのを転じて改名。バリーとリッチのスピルバーグ兄弟を中心に3人編成で放ったデビュー作が本作になります。
スラッシュムーブメントの影響下で登場した本作は、東海岸のバンドらしい冷たさと緊張感を漂わせており、楽曲、パフォーマンスともに、デビュー作とは思えぬ高品質な内容だったにもかかわらず、なぜか一部のマニアのみにしか話題になりませんでした。。
当然、日本盤すら発売されることなく、なぜか95年の3作目が後追いで日本発売されたのみに終わりました。まさに時代の狭間に埋れてしまった悲劇のスラッシャーといえるでしょう。
画質は劣悪なものの、YouTubeで当時の貴重なライヴ映像も散見されます。ライヴパフォーマンスのレベルも高く、オーディエンスの盛り上がりからも、地元のメタルファンにはそれなりに支持されていた様子が伺えます。
メジャーレーベルと契約して、バンドに相応しい環境が用意されていれば、もっと上を目指せた逸材だったのは間違いないでしょう。特に『Why Play Around? 』は評価が高い割に、手に入れるのも難しかったので、こうして今やストリーミングで気軽に聴けるのは素晴らしいことですね!
今回ピックアップした「Revenge」は、ワーガズムに秘められたポテンシャルが炸裂するドライヴ感満点のスラッシュ・チューンです!何度も繰り返される摩訶不思議な単音リフが、なんともクセになり耳から離れません。ヴォーカルのスタイルはメタリカというか、むしろ日本のアウトレイジ辺りを想起しますね〜。
ひと筋縄ではいかない曲展開やアレンジがよく練られていて、スリリングで飽きさせませんし、ギターソロやドラミングなど意外にテクニカルな側面もあり、各メンバーの力量の高さが伺えます。他にも良質でスラッシーなナンバーがいくつもあるので、隠れた良盤として聞き込んでほしいですね!
ぜひ、一度聴いてみてください!