※これぞ80s!のイメージなヘア/グラム/LAメタル系を紹介していきます。
アメリカのハード・ロック・バンド、ハリケーン・アリス(HURRICANE ALICE)が、1990年にリリースした1枚目のアルバム『Tear the House Down』の5曲目に収録。
メジャーデビューが90年と、LAメタル後発組のハリケーン・アリスは、アメリカ中北部ミネソタ州で84年に結成されました。のちにアクセプトに加入するデヴィッド・リースにも声がけし断われたそうです。バンドはシカゴに進出し別名で活動しつつも、再びミネソタに戻り、バンド名も戻してブルース・ナウマンがシンガーとして加入しました。
ミネソタのシーンでは高い評価を得る中、ブルースらはLAに移住しデンジャー・シティとして活動。残されたメンバーはライジング・タイガーを名乗り、Y&Tのレオナード・ヘイズのプロデュースでレコーディングしますが、お蔵入りになってしまいます。
結局、LA組のブルースらがハリケーン・アリスと名乗り、アトランティックとついにメジャー契約!ようやくデビューかと思いきや、直前に追い打ちをかけるように、LAメタルバンド”HURRICANE”から、バンド名にクレームがつき、スペルを”HERICANE”に変えざるを得ませんでした。ちなみにこのスペルは同じマネジメントのスティーヴィー・ニックスの案だったそうです。
なんだかんだとごちゃついている間に80年代が終わりかけていた、という悲運のバンドですね。楽曲の質の高さはもちろん、ブルースのやや爬虫類系ながらもストロングなヴォーカルは特筆ものでしょう。ランダムスターでフラッシーなプレイを決めるギター中心に演奏もかなりのものです。
今回ピックアップした「Badboy Breakout」は、マイナーキーのギターリフとタイトで力強いリズム、哀愁を帯びたメロディがクールなハード・ロック・チューンです!かなりのハイトーンで歌い上げるブルースのヴォイスと、フック抜群のコーラスを伴うサビメロもいい感じです。ギターのタッピングは時期的にも高崎晃の影響ですかね??
もう少し早くシーンに現れたら注目される存在だったでしょうし、アルバム1枚で終わることはなかったかもしれません。