※CDじゃなくても、ストリーミングで聴ける新作をご紹介します!
2022年8月12日、アメリカのロック・バンド、ジェネレーション・ラジオ(GENERATION RADIO)の1枚目のニュー・アルバム『Genaration Radio』がリリースされました。
メロハー、産業ロック系のちょっとしたスーパーグループと言えるニューカマーが登場しました。イタリアフロンティアーズからのリリースは、時にパズルを組み合わせただけのスタジオプロジェクトで、バンド感が希薄なものも少なくないんですけど、このジェネレーション・ラジオは、バンド独自のHPやSNSも始めておりライヴ活動も期待できそうですね。
さて、バンド名にラジオ(”レイディオ”と表記した方が良いのに。。)が入っているように、70年代、80年代のラジオ全盛期の音楽よ、再び!と言った気持ちが込められているのでしょう。
注目のメンツですが、中心となりプロデュースも担当しているのが、アメリカの著名カントリー・ミュージック・バンド、ラスカル・フラッツのメンバーとして、ディズニー映画「カーズ」の主題歌なども手がけたジェイ・デマーカス(Key)、シカゴで長く活動するジェイソン・シェフ(B、Vo)、ジャーニーに出戻ったディーン・カストロノヴォ(Ds、Vo)。
さらに、ガース・ブルックスをはじめ著名バンドとレコーディング、セッションしてきたクリス・ロドリゲス(G)、ラスカル・フラッツとのツアー、シカゴとのレコーディングなどを行ってきたトム・ヤンクトン(G)となっています。HPにはトム・ペティをはじめ著名アーティストと活動してきたトム・ハーロン(Ds)がメンバーとして掲載されているので、ディーンがジャーニーで活動できない場合は参加するのかもしれません。
中心人物のジェイが「ラスカル・フラッツとジャーニーとシカゴを融合させて、新しくもクラシックな一生モノのサウンドをステージを実現させる」というヴィジョンを掲げていますが、その狙い通り、このメンツから期待されるだけの高品質なアルバムにいきなり仕上がっています。
先行公開された2曲から、これはトンデモない久々の名作級かも??と期待したんですけど、全曲早速ストリーミングで聴いたところ、2曲を超えるまでの楽曲は存在せず、、。バラード系のナンバーなど素晴らしいものの、突然ハードな曲調が違和感たっぷりの5曲目や凡庸な8曲目など、捨て曲的なものも散見されたのが少々残念でした。
とはいえ、日本ではあまり知られていませんけど、アメリカではミリオンセラーを連発してきたヒットメーカーであるラスカル・フラッツ、さらには日本でもお馴染みのジャーニー、シカゴの血脈がしっかり刻印されたサウンドですから、平均点は軽くオーバーしているので、メロハー、産業ロック、AOR系のファンであれば、間違いなく満足できるでしょう。
今回はアルバムのリードトラックとしていち早く発表された、一切スキのない必殺の産業ロック・メロハーチューン「Why Are You Calling Me Now?」を選んでみました!この曲だけなら90点を献上したいところですね〜。
ディーンの手数の多いイントロから始まる意外なアレンジには、いきなりハッとさせられます。それ以上に、鮮烈なコーラスを伴ったサビメロのフックの強いこと!こうした曲がサラッとかけてしまうのが、長年培ったキャリアなんでしょうね〜。ここでは優しくクリアで味のある、ジェイソンの魅惑のヴォイスもうっとり堪能できます。
サウンドプロダクションも当然のようにメジャー級で、ビッグでクリアな音で最後まで満喫できるでしょう。スタジオプロジェクトで終わらず、ぜひコンスタントなライヴ活動へと踏み出して欲しいですね!
聴いてほしい度
84%
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