※プログレ知識薄めのHM/HR視点で選ぶプログレをご紹介します!
イギリスのプログレッシヴ・ロック・バンド、 キャメル(CAMEL)が、1978年にリリースした6枚目のアルバム『Breathless』の6曲目に収録。
日本人の嗜好や特殊なマーケットの事情に適合して、ある意味で海外以上に根強い人気のあるプログレ・バンドが幾つもいますけど、デビュー50周年を来年に迎えるキャメルも、そんなバンドの代表格のひとつです。
その節目の年には、すでに50周年記念の来日公演が決定していて、4日間に渡る公演が行われます。リピーターのマニアの方も多そうとはいえ、会場のキャパも決して狭いわけではないので、4日間も公演を行えるのはスゴイですね〜。
来日公演自体も70年代末から複数回、それなりの規模でコンスタントに行なっていたり、81年の作品『Nude(ヌードの物語 - Mr.Oの帰還 )』は、日本兵の小野田氏を題材にしたコンセプトアルバムだったりしますし、日本との結びつきがとりわけ強いバンドでもあります。
筆者も75年の代表作のひとつ『スノーグース』などは聴いて、その叙情的な世界を堪能してきましたけど、他の作品まで積極的に聴くというところまではなかなか行きませんでした。
それでも後年につまみ食いで(笑)色々聴いてみると、日本人好みの美旋律がそこかしこに登場し、なるほど日本で根強い人気を誇るのも納得だなあと実感しましたね。個人的にはプログレ色を残しつつ、80年代を前にポップでよりライトな音楽性へとシフトしていった、70年代末の『Breathless』や『Can See Your House From Here』あたりの作品が、一番バランスがよくしっくりきます。ラクダのジャケットが、単純に面白いというのもありますけどね(笑)。
『Breathless』は牧歌的でホッとするタイトル曲や、「Echoes」といった楽曲も好きなんですけど、今回は、アンドリュー・ラティマーの官能的で美しいギタープレイを存分に
堪能できる「Summer Lightning」をピックアップしました!
レスポールの名手として知られるアンドリューですけど、楽曲の後半を丸々使った長尺のソロワークは、キャメル史上に残る永遠の名演と言えるでしょう。タイトルは夏でも、秋の夜長にじっくりと味わいたいですね。
ぜひ一度、聴いてみてください!